平成20年度成績優秀者表彰式を開催
日本の英語教育の向上を目指し、さまざまな活動を続けている財団法人日本英語検定協会。120万人の英検合格者のなかから選ばれた優秀な成績を収めた人や団体をたたえる「成績優秀者・優秀団体表彰式」が、今年も早春の3月27日、東京で開催された。会場には受賞者やその関係者など、北海道から沖縄まで全国各地から約400人が駆けつけ、お互いの健闘を讃えあっていた。

新設されたオーストラリア大使賞
桜の花がほころびはじめたばかりの東京・虎ノ門で開催された成績優秀者・優秀団体表彰式。平成20年度第一回検定から第三回検定の1級から3級合格者を対象に選考された成績優秀者たちは、緊張しながらも晴れやかな笑顔で式典に出席した。
「入学優遇に英検を取り入れる高校や大学も増えている一方、生涯教育としての重要性も増している。さらに上を目指しがんばってほしい」との日本英語検定協会の羽鳥博愛会長のあいさつから幕をあけた。
文部科学大臣奨励賞をはじめ、日本英語検定協会賞、日本商工会議所会頭賞、米国大使賞、ブリティッシュ・カウンシル駐日代表賞、日本技能検定協会連合会会長賞、生涯学習奨励賞など個人賞の受賞者に賞状とカップが手渡され、会場からはあたたかい拍手が贈られた。
また、今年から新設されたオーストラリア大使賞は、英検の資格がオーストラリアのニューサウスウエールズ州とタスマニア州の公立教育教育機関への留学時の英語力の証明として認められたことを記念して創設された。
「英検に合格したことがゴールではなく、英語を学ぶ過程で他の国の文化や習慣などにも触れてほしい。私は16歳のときに日本に来て、私の子どもも日本とオーストラリア両国の文化に触れ育てました。両国の良さを知るためにも、日本の学生はぜひオーストラリアで学んでほしい。英検を取得していることで入学優遇措置をとっている大学もわが国に増えましたから」とオーストラリア大使館のミッシェル・アランさんから祝福のメッセージも贈られた。
また、学校や企業など英検を団体で受験し、優秀な成績を収めた団体を表彰する文部科学大臣賞には、東京都の海上中学校や兵庫県の神戸市立葺合高等学校など6団体が受賞した。
かい枝さんの英語落語に沸く
表彰に続いて、文部科学省生涯学習政策局生涯学習推進課の民間教育事業振興室長・久保田達也さんよる「英検は『聞く・話す・読む・書く』といった4技能を適切に判断できるクオリティの高い英語検定であります。生涯学習の振興を図る上でもたくさんの人にチャレンジしてほしい」との祝辞が披露された。合格者代表として第一回検定で準1級に合格した兵頭英秋(ひょうどうひであき)さんが、英語の恩師との出会いやこれからの決意を英語でスピーチして式を締めくくった。
表彰式終了後には、世界各地で英語落語公演を成功させている落語家の桂かい枝さんの記念講演「RAKUGOの笑いは国境を越えて」が行われ、ユニークな話しぶりに会場いっぱいに笑い声が響いた。
平成20年度成績優秀団体・成績優秀者表彰式
受賞者たちの喜びの声
表彰式や祝賀会の会場で、受賞者のみなさんの喜びの声を集めてみました。
文部科学大臣奨励賞受賞 花澤千裕さん / (2級、伊良部高校2年生(新3年))
沖縄から来たので、東京が寒くて、寒くて(笑)。自分が今回、文部科学大臣奨励賞に選ばれたと英検から電話がかかってきたときは、賞の存在もまるで知らなかったので驚きました。大勢のなかで壇上に呼ばれ、賞状を受け取るのは、とても緊張しましたよ。英検対策では、自分で問題集を買って勉強したり、学校の先生が特別に二次試験の練習を何回もやってくれました。高校卒業までに準1級を取得したいですね。将来は英語を使った仕事に就きたいと思っています。できたら、空港で働きたいです。
日本商工会議所会頭賞受賞 兵頭英秋さん / (準1級、オリンパスメディカルシステムズ株式会社勤務)
受賞者代表としてスピーチする機会を頂き大変光栄に思います。張り切ってかなり練習しましたが当日は緊張のあまり思い通りに行きませんでした(笑)。英語が好きになったのは中学の恩師との出会いです。未知の世界に踏み込むコミュニケーション手段としての英語に目覚めました。大学卒業後はカナダでワーキングホリデーを経験。帰国後、商社勤務を経て現在の会社に就職しました。今は中南米やアジア地域の販売支援を担当しています。自分の英語が担当地域での医療レベル向上に寄与したら幸いです。次は英検1級合格が目標。がんばります。
日本商工会議所会頭賞受賞 中瀬恵里さん / (準1級、電機メーカー勤務)
点字受験だからといって、一般の人に比べハードルが高いとは感じていませんが、受験前になると点字図書館にある英検の過去問が借りづらくなることや、点訳された参考書が少ないことが悩みかな。英検は点字での受験の手続きが、ほかの英語検定試験と比べてとても簡単で受けやすいのがいいですね。英語は昔から好きで、違う価値観のある国に住むことで自分の世界を広げたいと思いアメリカに留学したことがあります。普段、私は社内広報の仕事をしていますが、海外の現地社員に英語で情報発信をすることも。忙しいですが1級を目指したいですね。
オーストラリア大使賞受賞 菊池奈波さん / (準2級、盛岡第三高校1年生(新2年生))
部活中に母から携帯「選ばれたよ!」とメールをもらっても、最初、なんのことか分からず、後ですごい賞だと知ってびっくりしました。2年ほどシンガポールに暮らし、最近帰国しましたが、私の英語力が落ちないようにと、やはり帰国子女の母と、家庭でも英語で会話しています。将来、通訳など語学を使った仕事をしたい。在学中に1級合格を目指し、フィンランド語も習いたいです。シンガポールのインターナショナルスクールに仲良しのフィンランド人がいたんですが、いつかもっとお互いの国について語り合いたいからです。
生涯学習奨励賞受賞 山中昇さん / (1級、メーカー勤務)
私は、普通のサラリーマンのおじさんで、英語のプロではありません。ただ、海外営業の仕事が長く、イギリスには5年おりました。自分の英語が通じなくて商談が失敗しそうになり、冷や汗が流れたことも。英検1級にチャレンジしたのは、1997年の秋。しかし、1次で3点足らなくて不合格。翌年7月に雪辱を果たしたのですが、まぐれではないか?と不安になり、2008年3月まで26回も1次から受験を続けてきました。合格証明書が50枚たまるまで、今後も受験を続けます。学ぶことの喜びを教えてくれた英検に感謝!
文部科学大臣奨励賞(団体賞)受賞 葺合高等学校 岡山直樹さん
わが校のモットーは、「自主の人たれ」「創造の人たれ」「世界の人たれ」。そのせいか、文化祭や体育祭の行事も生徒主体で盛り上がりますが、部活参加率が9割と、部活も大変盛んな学校です。英検対策は、直前に希望する生徒に補習を行っていますが、基本的には、普段の授業のなかで、4技能の有機的な統合を心掛けていますから、それが団体賞受賞にもつながったのかと思います。モットーの「世界の人」になるためには、英語で自己表現できることが目標。それに向かって今後も生徒とともに努力していきたいです。

