
STEP BULATSの発祥の地でもあるイギリス・ケンブリッジは、多くのノーベル賞受賞学者を生み出したことでも知られる。この自然あふれる学園都市で暮らし、季節の移ろい、日々の瞬間を映像に収める日本人アーティストがつづる、フォト・レター。
27th July 2010
7月下旬、「ケンブリッジ・タウン・バンプス」
(市民主催ボート追撃レース)が、ケム川で
開かれる。 2月下旬と6月中旬、学生たちが
競う「バンプス」が、あまりにも楽しげなので、
いつしか市民たちも行うようになった。
市民版「タウン・バンプス」は規模も小さく、
学生版に比べると、あまり派手さはない。
写真は、先月行われた学生版「バンプス」の
光景で、各艇はカレッジ・カラーで飾り立て、
奇抜な配色やデザインで扮装にも凝る。
最終日の土曜は、爽やかな青空が広がり、
絶好の試合日和になった。 白熱した
レース展開だけでなく、その扮装も今年は
傑作が多い。 エマニュエル・カレッジ女子の
白地にピンクのアヒルは新鮮で微笑ましい。
黄色と黒のシンボル・カラーで描かれた
虎顔の舵手が操るボートが近づいてきた。
CCAT(ケンブリッジ州立芸術工科カレッジ)
ボートである。 これは、ケンブリッジ大学の
カレッジ(学寮)ではないが、1980年代、
「メイ・バンプス」の正式走艇に迎えられた。
1970年代、私は“CCAT”で学んでいた。
“アングリア・ラスキン大学”と、1992年に
名称が変わったが、伝統的に参加当時の
名称を現在も使う。 その見事な“虎顔”に、
デザイン・アート系カレッジの心意気を感じ、
懐かしい気持ちになった。


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志村 博 (シムラ・ヒロシ)
東京教育大学(現・筑波大学)・芸術学科・構成専攻卒業後、同大学院にて修士課程を修了。1975年、渡英。1978年より、シルクスクリーン版画作家として創作活動を開始、展覧会などで作品を発表。その後、映像作家としてもTV番組の制作や、出版物・カレンダーなどへの写真映像の提供など、幅広く活動している。英国ケンブリッジ市在住。