「感動体験」を通して
「英語力+α」を身につける

青森県・青森南高等学校

2014.03.17

青森県内で唯一の外国語科を置く高校として知られる青森県立青森南高等学校は、生徒の「感動体験」を重視した教育を推進している。外国語科1年次の「Hello World 研修」は画期的で優れたプログラムとして全国的に評価され、青森県教育委員会の「ドリカム人づくり推進事業」の指定校に選ばれた。その先進的な英語教育について取材を行った。

1)コミュニケーション力を重視

山口章先生

山口章先生

 青森市の中心部から南に位置する青森県立青森南高等学校は、県内唯一の外国語科を有する高校として先進的な教育を行っている。外国語科は1学年1クラス40名で、英語に加えてロシア語が選択必修となるなど、入学当初から普通科とは異なるカリキュラムが組まれている。
「外国語科は、『語学力・国際理解力・プレゼンテーション力(自己表現力)』を教育の3本柱としています。そのすべての根底となるのが『コミュニケーション力』です」と教務主任の山口章先生。「国際協力の場でもプレゼンテーションの場でも、コミュニケーションができなければ一方的な発信に終わってしまう。これからは、世界の人々と協力して、様々な問題について話し合い、共に克服しながら新しい文化を創っていく時代であるという意識を持ってもらえるよう、指導しています」
 コミュニケーション力に基づく3つの力が3年間で身につくよう、外国語科のカリキュラムにはその特徴が織り込まれている。基礎づくりの1年次には、3泊4日で「Hello World 研修」と呼ばれる国内研修が行われる。まず、仙台市の「国際パフォーマンス学研究所」を訪れ、コミュニケーションや国際的に通用する自己表現の意味についての研修を受ける。次に、福島県にある英語研修施設「British Hills」に滞在し、実践的な英語力を養成するプログラムに参加。最後はJICA(国際協力機構)の二本松訓練所にて、青年海外協力隊員の体験談を聞き、国際協力や貧困問題など世界の現状について学ぶ。この研修旅行を通して、生徒の意識は大きく変わると言う。世界の諸問題への関心が高まり、生徒同士で積極的に語り合う姿が見られたり、実際にボランティア活動などに取り組んだりする生徒も生まれる。