江戸情緒残る町で品格ある国際人を育てる

墨田区立両国中学校

2014.04.30

国技館や江戸東京博物館に隣接する東京・墨田区立両国中学校。江戸情緒の残る歴史文化に恵まれた環境にある同校には、場所柄もあってか、開校以来相撲部屋の関係者などの子弟も在籍するという。2年前に移転したガラス張りの真新しい校舎は、コンクリートの打ちっ放しで開放感溢(あふ)れるモダンなデザイナーズ住宅のような建物でありながら、随所に木の温もりが感じられる居心地の良い空間が広がる。文武両道で品格のある国際人の育成を目指す同校では、英検への取り組みも積極的だ。

1)生徒の学習意欲を高める英検

小川 崇校長

小川 崇校長

 両国中は基礎・基本を定着させる計画的な学習や、個性を重視した多様なコース設定、受験直前の3年生を対象とした塾講師による正月特訓など、様々な取り組みによって学力向上に努めている。生徒たちの前に立ちはだかる「高校受験」という壁。それを乗り越えるためにも、学校としてできる限りの“しかけ”を用意して、生徒の学習意欲を引き出し、実力をつけたい、と小川崇校長は語る。英検はそうした“しかけ”の一つに位置づけられている。
 英検は、希望制でありながらも、「1年生で5級、2年生で4級、3年生で3級」という取得目標を掲げているためか、生徒は積極的に受験している。昨年度は、準2級の合格をつかみ取る生徒が19人にも達した。また、学年別に英検セミナーを開催し、当協会が派遣する講師が英検を通じた英語学習の進め方について講演する場を設けて、学校を挙げて生徒の英検受験を奨励してきた。
 「英検は各種検定試験の中でも、社会的にも通用する信頼性の高い試験です。生徒の最大の関心事である高校受験においても、英検資格によって入学が優遇されることから、生徒は入試を意識して、3級以上に合格しようと早い段階から取り組んでいます。客観的に実力を測定できる英検に合格することによって、生徒は自信をつけ、さらに上の級を目指そうと、モチベーションを高めることができるのです」と小川校長は話す。
 両国中では、日頃から定期試験の上位50人を掲出している。生徒が達成感を味わい、互いに切磋琢磨(せっさたくま)することを目的に英検においても、合格者を全校生徒の前で表彰して、努力を讃え合う場を設けているという。これもまた、生徒のモチベーションを高めるきっかけとなっているようだ。