豊かな人間性を養い、国際人を育てる

荒川区立第三中学校

2014.04.30

再開発が進み、新しい街へと変貌を遂げている東京都荒川区の白髭西地区。大きく湾曲する隅田川の内側に位置するこの地域に、創立61年の荒川区立第三中学校はある。現在の場所に移転した7年前、東京ではまだ数少ない「ノーチャイム制」や、教科ごとに教室を移動して授業を受ける「教科教室型」へと移行した。現在、同校はキャリア教育や環境教育など、幅広い教育活動を行っている。学校と家庭、地域が三位一体となって生徒と向き合う同校の教育とはどのようなものなのだろう。

幅広い学びの機会から興味・関心を引き出す

清水隆彦校長

清水隆彦校長

 荒川区では平成20年度より、教育活動の活性化を図り、特色ある学校づくりを推進する「学校パワーアップ事業」を開始した。どの学校も「学力向上マニフェスト」「創造力あふれる教育の推進」「未来を拓く子どもの育成」の3本柱を掲げ、独自の教育活動に取り組んでいる。
「人間としてかがやく」を校訓とする第三中学校では、基礎学力を向上し、さらに発展させるための5つの施策に取り組むほか、これまで取り組んできたキャリア教育など独自の研究にも力を注いでいる。
 そうした様々な教育活動は個々が独立したものではない。どれも生徒たちの将来を見据えて、社会でたくましく生きていく力を身につけるために必要であり、それぞれが絡み合うことで、個々の生徒の豊かな人間性が養われていく。例えば、社会の様々な仕事に触れる「おもしろ探究授業」や「校内ハローワーク」で、世界を舞台に働く人々の仕事ぶりを聞いた生徒は、自分が将来そうした仕事をするためには、語学力が必要であり、人間としての魅力も兼ね備えていなければならないのだと、生きた事例から実感として学ぶ。そして、それが英語を一生懸命学ぼうとする意欲へとつながっていく。
 「学校は、将来を担う生徒たちが、これからの社会で個性や能力を生かし生きていく力を身につけていく場」と話すのは清水隆彦校長。「そのためには、基礎的・基本的な学力を身につけさせ、さらにその学力を基盤として発展させながら学んでいける力を身につけていく必要がある」と考える。そこで、家庭や地域と連携し、外部人材も積極的に活用し、生徒たちに幅広い視野で「学ぶ」ことへの興味・関心を引き出している。