生徒と先生、全員でつかんだ「英検合格」

東京都立東村山西高等学校

2014.04.30

 武蔵野の閑静な住宅地の一角に学び舎を構える東京都立東村山西高等学校は、創立から26年目という、都立では比較的新しい学校だ。明るく素直な生徒が集まるこの学校では、かねてから生徒の学習意欲をいかに高め、自信をつけるかを課題としていた。昨年度、英語科の先生を中心に学級担任や部活動の顧問が協力して、授業改善や学習意欲向上に向けた取り組みが始まった。そして、入学当初は“b”と“d”の区別さえつかなかった生徒たちが、昨年度第3回英検で、準2級3名、3級61名、計64名合格という快挙を成し遂げた。どんな1年間を過ごしてきたのか、下條隆史校長と英語科の安田清美先生にお話をうかがった。

1)努力は必ず報われると実感し、自信を取り戻すきっかけに

安田清美先生

安田清美先生

 「三単現の-sがわからない、ノートに書いている文字に力がない…そんな生徒たちを前にして、まずやらなくてはと思ったのが、生徒一人ひとりに自信をつけることでした」と、安田先生は昨春の赴任当時を思い返す。
 同校に集まるのは、中学校での英語の成績が、5段階で下位の評価の生徒が圧倒的に多い。学ぶ意欲はあっても学習習慣がない。自分はどうせできないと自信を失っている。だからこそ、自信を持たせたかった。「それには、英検が効果的だと考えました。英検は社会で通用する資格。英語力の証明になる。それがあなたたちの可能性を広げることになる、と英検のメリットを説明し、受験を呼びかけました。生徒たちは無理だと半信半疑でしたが、1年間かけて徹底的に単語力をつけて、受験に臨んだのです」
 そうして、安田先生と生徒たちの英検への挑戦がスタートした。目的は合格することではない。日々の学習習慣を身につけ、学習意欲を高めることにある。日々の授業での小テストや定期考査、そして英検という目の前の目標に向けて努力し、挑戦することの大切さを知らせたかった。努力は必ず報われると体感させたかったのだ。