日々の授業や生活、行事で英語を使う喜びを味わう

九州学院中学校

2014.04.30

「敬天愛人」を校訓に掲げ、昨年度で創立100周年を迎えた九州学院。地元・熊本で「九学」の愛称で親しまれ、ルーテル派のキリスト教主義に基づき「心を育てる」教育を大切にしてきた中高一貫校だ。「自分で自分を監督せよ」との指導のもと、生徒たちは学業面や運動面など様々な場面で実力を発揮し、文武両道を実現している。国際時代に通用する人材育成のための英語教育を行う同校の、中学校における取り組みを取材した。

国際交流の機会が多いキリスト教主義の学校生活

 九州学院の生徒の学校生活は、讃美歌を歌う朝の礼拝に始まる。週1時間の聖書の授業をはじめ、クリスマスやサンクスギビングに代表されるキリスト教の伝統行事などを通じてキリスト教的な考え方に触れ、生徒一人ひとりが「人間としてどのように生きていくべきか」を考える機会を持っている。
 内村公春院長が生徒たちに願うのは、「人の痛みがわかる人間」に成長することだ。「本学院では、『神を敬い、隣人を愛せよ』という聖書の言葉を、日々の生活の中で実践できる生徒を育てることを目指しています。生徒たちには、色々な場面で困難に直面した人に対して、手を差し伸べることのできる人になってほしいものです」。実際に、同校では「社会の役に立ち、他人の役に立つ人であれ」とする教育が根づいており、社会福祉の分野で活躍する卒業生も多いという。
 英語教育の面でも特色がある同校は、アメリカのルーテル教会から派遣される宣教師と英語科教員を中心に、国際社会で生きる力を育む様々な国際交流に取り組んできた。
 高校生の希望者を対象とする訪米研修旅行は、近年、英国やオーストラリア、ニュージーランドへも研修地を広げている。生徒たちは滞在中、教会信徒の家庭にホームステイをしながら地域の人々との交流を深め、文化や生活習慣の違いを肌で理解する。交換留学制度も整い、姉妹校のオーストラリア・インマヌエル高校から毎年1~2名の生徒が訪れるほか、九州学院からも、選抜された生徒はオーストラリアで1年間の留学生活を送る。さらに、韓国やシンガポールからの訪問団とのスポーツや文化活動を通して、言葉の壁を超えた交流を図っている。
 こうした機会をふんだんに取り入れているからこそ、生徒たちには英語で積極的にコミュニケーションをとろうとする姿勢が身につくのだろう。このような対外活動の基礎となるのが学園内での活動である。「ミズーラ英語劇」は毎年、同校の希望者に加え、熊本市内の小学生から出演者を募集し、アメリカ・モンタナ州のミズーラ子ども劇場から派遣される劇団員2名の指導のもと、3~4か月間、練習に取り組み発表を行ってきた。英語劇に参加した生徒は楽しみながら英語を学び、英語力を伸ばしてきた。この活動は、今年4月の発表会で12回目を迎えたが、今年度からは同校生徒全員が参加でき、かつ英語力が伸びる活動を考え、1年生を中心に英語の歌や英語暗唱の発表へとその活動を移行させた。