知的好奇心を刺激し、自ら学ぶ姿勢を育てる

仙台市立高森中学校

2014.04.30

仙台市北部に位置する泉区は、学校などの教育施設が多い文教エリアとして知られる。区内の閑静な住宅地にある仙台市立高森中学校では、英語科の石原幸子先生を中心に、生徒の心をつかみ、知的好奇心を刺激する指導を展開している。1年生の授業を訪ね、生徒たちが言語活動に取り組む姿を取材した。

「知りたい」思いこそが、学びの原動力になる

石原幸子先生

石原幸子先生

 学んだ知識を使って自分の思いをかたちにする“Creativity”を大切にする石原幸子先生は、積極的に「生徒が話したくなる、書きたくなるテーマ、やりたくなる活動」を授業に取り入れ、生徒がcreativityを発揮するシーンを作っている。伝えたいことがあれば、それを表現するために必要な単語や文法、表現方法をおのずと知りたくなる。この「知りたい」という知的好奇心こそが英語を学ぶ原動力になると、石原先生は考えている。
 授業には、生徒の「やりたい、知りたい」という知的欲求を引き出すための、さまざまな「仕掛け」が仕組まれている。例えば、新しい単元に入る際は、文法説明ではなく、わかりやすい基本例を提示し、生徒自身に要点を気付かせることから始める。その後、重要事項を解説し、口頭で使う練習や書く練習を繰り返し、段階的に理解を深めていく。「答えやルールを教わるのではなく、自分で気付くことで、知る喜びを感じてほしいのです」。
 この日の授業は、教科書のUnit 7の1回目。疑問詞Whoを使った文や応答を学ぶ課だ。石原先生は、単語が書かれた紙片を張り詰めたボードを掲げる。紙片の下には、ある有名人の写真が隠されている。続いて生徒を次々と指名し、“What day is it today?”“How is the weather?”などの基本的な質問を投げ掛ける。正解すれば、好きな単語を選んでその紙をはがすことができる。この活動も、生徒の意欲を引き出す仕掛けの一つだ。
 数人を当てて写真の一部が見えてきたところで、石原先生は「Who is this?」と問い掛けた。正解は、テレビなどで話題の予備校講師だ。生徒たちは一斉に答えを口にし、クラス全体が一体となって盛り上がる。そこで、石原先生は再び生徒たちに問い掛ける。「Who is this? さて、Whoって、どういう意味かな?」。すると、生徒たちは口々に「誰!」と答えた。こうして、生徒の発話機会をふんだんに折り込みつつ、Whoの使用シーンを実際に体験させることで、生徒の気付きを引き出しているのだ。