「英語インタラクティブフォーラム」と英検で意欲ある生徒を伸ばす

坂東市立岩井中学校

2014.04.30

英検への団体受験参加率が全国トップクラスの茨城県では、中学生を対象にした「英語インタラクティブフォーラム」という独自の大会を開催しており、県内の中学校では大会に向けた熱心な指導が行われている。英語インタラクティブフォーラム開催の経緯や目的について県の教育委員会にお聞きした。また、その指導法を取材するため、大会で優秀な成績を収めてきた坂東市立岩井中学校を訪ねた。

双方向性を重視した会話形式の大会

髙野香保里指導主事

髙野香保里指導主事

 「英語インタラクティブフォーラム」は、1999年度から開催されている県独自の大会だ。英語による実践的なコミュニケーション力を養成するためには、従来の文法や読解重視の指導では不十分であるという課題を踏まえ、中学生に英会話の練習機会を与えることを目的に企画された。茨城県教育庁義務教育課の髙野香保里指導主事は、「国際的に活躍できる人材を茨城から輩出したい」と意気込みを見せる。
 生徒は3人1組になり、学年ごとに与えられたテーマについて5分間話し合う。テーマは、“School events(学校行事)”や“How can we make school life better?(どうすれば学校生活をより良くすることができるだろうか)”など、生徒にとって身近な題材だ。各地区から選ばれた代表が県大会に出場し、「表現力」「内容」「態度」の3つの観点から審査が行われる。
 自己発信型のスピーチコンテストとは違い、双方向性を重視した形式の英語インタラクティブフォーラムでは、自分の意見を一方的に話すだけでなく、相手の意見を聞き、会話をすることが求められる。英語教員としても豊富な指導経験を持つ髙野指導主事は、「最初は数分間話し続けるのにも苦労していた生徒も、次第に長い時間、深い内容について話せるようになります。そして何より、いきいきと話すようになります。『言いたいこと』があると、生徒は自発的に先生に質問したり調べたりして、どんどん伸びていくのです」と、自らの経験から語る。
 今年で15年目を迎える本大会だが、その課題として髙野指導主事は、「テーマのバリエーションと評価方法・基準」を挙げる。テーマが定型化し、あるテーマについての会話や話題の広がりがマニュアル化してしまうのは避けたいが、あまりに難しいテーマだと参加者の裾野が広がらない。そのため、「生徒からクリエイティブな意見や展開が引き出せるよう、中学生にとって一歩先を行く目線でテーマを選んでいくつもりです」と今後の方針を述べる。さらに、より公正な評価方法や基準の確立を目指して、新評価検討委員会を立ち上げ、研究に取り組むこととしている。「正しく評価し、生徒の素質を引き出し、その力を伸ばしてあげられるチャンスの場としたい」と今後の展望を語る。