長崎県編

めざせ21 世紀の出島!

長崎外国語大学 現代英語学科 教授 加島 巧

2014.04.30

長崎と外国語

長崎市上西山町にあるラナルド・マクドナルド顕彰之碑

長崎市上西山町にあるラナルド・マクドナルド顕彰之碑

 長崎は鎖国時代に海外に窓を開いていた土地であった。中国との貿易交渉にあたった通訳は唐通事(とうつうじ)と呼ばれた。また、出島に役所を置き、オランダとの貿易交渉で通訳を担った者は蘭通詞(らんつうじ)であった。彼らは長崎奉行の配下に置かれ、代々世襲でその任にあたった。
 蘭学から英学へ転換するきっかけとなる出来事が、文化5年(1808年)に起こったフェートン号事件である。オランダ国旗を掲げたイギリス船が長崎へ入港してくる。
 日本で最初の英語教師と言われるラナルド・マクドナルドが北海道の利尻島に上陸するのが嘉永元年(1848年)。彼は長崎奉行に送られ取り調べを受ける。そこで14人の通詞に英語を教えた。その後、教え子の一人森山栄之助はペリーとの交渉で通訳を務めることとなる。その当時のことは、長崎来訪100回を記念して長崎奉行任命証を贈られた作家吉村昭が『海の祭礼』『黒船』『三色旗』などの作品で描いている。
 長崎県教育委員会は、国際化社会にふさわしい人づくりと「国際県長崎」の確立を目指して、平成12年度から10か年計画で「県民英会話推進事業」を実施している。小学校は「国際理解教育」を実践するために21校、中学・高校では「コミュニケーション能力」を育成するためにそれぞれ12校、合計45校を実践協力校と指定した。以下に、長崎県の現状を紹介する。