英語教育を通じた人間づくりを!
~岩手県・軽米町「英語力向上プロジェクト」

岩手県・軽米町

2014.04.30

岩手県の北部に位置し、チューリップと風車の町として知られる軽米町。縄文時代の遺跡も発見されるほど長い歴史を持つ地域だ。三世代同居の家庭が多いこの地域では、子どもは地域の宝。今年度からは町を挙げた「英語力向上プロジェクト」を推進し、中学生への英検受験検定料助成もあり、その効果への期待も高い。町教育委員会を訪ね、プロジェクトのねらいを伺った。

小さな町でなぜ英語?

中野新一教育長

中野新一教育長

佐々木淳一指導主事

佐々木淳一指導主事

 昭和30年代をピークに人口が減少し、現在は1万人前後という軽米町は老齢人口が高い地域だ。それゆえに、子どもは地域の宝。純朴で素直な子どもたちは、地域の人々に見守られながら、のびのびと育つ。町内には小中学校が併設校を含めて各4校あり、学校と地域、家庭で学習を支える。一方で、町外との接触が少ないことから、子どもたちが将来設計の際に視野が狭くなるいう課題を抱える。
 中野新一教育長は「教育を通じて、これからの時代をたくましく生き抜く力を身につけてほしい」と願う。町では「確かな学力」の習得による学力向上を目指し、その柱に英語教育を掲げた。
 だが、町での生活に英語はさほど必要ない。むしろ、英語とは距離がある土地柄だ。ではなぜ英語に重点を置くのか?佐々木淳一指導主事はこう説明する。
 「英語は一つひとつ目標を持って勉強し、達成感を味わい自信をつけられる教科です。県の学習定着度状況調査の結果では、軽米の子どもの学力については一定の成果が出ていますが、さらに上を目指しています。小さな町だからこそ英語の学習を扉として、外の世界に目を向けさせることが大切です。グローバルな時代において、子どもたちが英語のコミュニケーション能力を高めることで、英語力を生かした職業選択もできるようにしたいのです」