ライティングテストの採点に関する観点および注意点
(1級・準1級・2級)

2016年度第1回 実用英語技能検定(6月実施)で実際にあった解答例をもとに、ライティングテストが採点される各観点についての解説および解答作成時の注意点を紹介します。

●各観点の解説

観点(1)内容 課題で求められている内容(意見とそれに沿った理由)が含まれているかどうか

  • アドバイス : 自分の意見と合わせて、その理由を明確にしましょう。その際に、多様な観点から考えて、意見を支える論拠や説明がより説得力のあるものになるようにしましょう。例えば、理由を書く際に、単純に「安いから」や「便利だから」だけでなく、安くなることがどういうことにつながるのか、また便利になることの具体的な例なども書きましょう。

観点(2)構成 英文の構成や流れがわかりやすく論理的であるか

  • アドバイス : 伝えたい情報の流れや展開を示す表現(接続詞など)を効果的に使って、自分の意見とその理由や英文全体の構成をより分かりやすくするようにしましょう。

観点(3)語彙 課題に相応しい語彙を正しく使えているか

  • アドバイス : 同じ語彙や表現の繰り返しにならないように、文脈に合わせて多様な語彙や表現を適切に使用して、自分の意見とその理由を十分伝えられるようにしましょう。

観点(4)文法 文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか

  • アドバイス : 同じような形の文の繰り返しにならないように、多様な文のパターンを適切に使用して、自分の意見とその理由をより効果的に伝えられるようにしましょう。

●解答作成時の注意点

TOPICに示された問いに答えていない

TOPICに示された問い(以下の例では、TOPICの2文目)の答えになっていない場合や、全く関係のないTOPICについて書かれていると判断された場合は、すべての観点で0点と採点されることがあります。

  • 解説 : この課題では、「カジュアルな服装の着用を許容する会社が増えるかどうか」について自分の意見と理由を述べることが求められています。しかしながら、解答例ではその点にはまったく触れられておらず、「Jeans」に関する説明のみに終始しています。そのため、TOPICに示された問いに答えていないと判断され、すべての観点で0点となります。

英語ではない単語を使った解答

どうしても英語以外の単語を使う必要がある場合は、その言語を理解できない人にも分かるように説明を加えましょう。

  • 解説 : 「salaryman(サラリーマン)」のような日本語の単語が使われていますが、その前後に説明「who work for the company」があるため、日本語が分からない人にも理解できる内容になっているので減点の対象にはなりません。
    逆に「seifuku(制服)」の前後には説明がなく、日本語が分からいない人には理解できないため、減点対象となります。

意見と矛盾する理由や説明がある

自分が述べた意見に矛盾する内容の理由や説明を書かないようにしましょう。(TOPICに対して“Yes”と解答した場合は、“Yes”である理由や説明だけを書く)

  • 解説 : 最初に「カジュアルな服装の着用を許容する会社が増える」と言い、その理由として「職場でのストレス軽減」を挙げておきながら「スーツの方がフォーマルに見えるので、スーツを着る方が良い時もある」(下線部)という真逆にも捉えられる理由が続いている。この場合、2つ目の理由は意見を支える理由としてカウントできないため、減点の対象となります。
    ※TOPICに対して“Yes”と解答した場合は基本的には“Yes”である理由や説明だけを、“No”と解答した場合は基本的には“No” である理由や説明だけを書くようにしましょう。

理由に対する説明や補足がない

理由を書く際は具体的な例や説明を付け加えてより説得力のあるものにしましょう。

  • 解説 : 「見た目がフォーマルでなくなるから」と「リラックスしすぎる」はそれぞれ意見を支える妥当な理由ではありますが、その説明や具体例が述べられていません。「見た目がフォーマルでなくなると、なぜいけないのか」や「社員がリラックスしすぎるとどうしていけないのか」といった問いに答えるような説明や具体例を加えて、より説得力のある英文を書きましょう。

関係の無い内容が含まれている

TOPICに示された問いに関係の無い内容や他の部分と矛盾する内容を書かないようにしましょう。

  • 解説 : カジュアルな服を許容する会社が増えることはないという意見とその妥当な理由と説明が示されていますが、最初の下線部では、TOPICに示された問いに関係の無い内容が、2番目の下線部では意見と矛盾する内容が書かれているため、論理に一貫性がないと判断され、【構成】の点で減点の対象となることがあります。