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「情熱を持って英語の面白さを伝えてほしい」

数学者・大道芸人
ピーター フランクル
 日本名:富蘭平太(ふらん・へいた) ユダヤ系ハンガリー人。
1971年国際数学オリンピックで金メダル獲得。77年に博士号、78年にジャグラー免許を取得。79年フランスに亡命した後、世界各国で共同研究や講演活動などに従事しながら、路上で大道芸を披露。88年より日本在住。言語への造詣が深く11か国語を操る。

 都心部を除いては、子どもたちが外国人に触れる機会は少ないでしょう。しかし、だからといって英語が必要ないことはありません。なぜなら、私たちの生活の中には、たくさんの英語が入り込み、ある意味で虫や花を探すよりも簡単に英語を見つけられるのですから。

 たとえば子どもと一緒にスーパーへ行き、商品名にどれだけたくさんの英語が使われているかを調べてみましょう。街を歩き、身の回りにある英語表現を探してみましょう。すると、日常的に使っている外来語表現と実際の英語表現の違いを発見できるものです。英語を学ぶ楽しさとは、そうした「面白さ」を感じることにあります。それだけに英語を教える先生には、子どもたちに「英語って面白いんだ!」と感じさせる努力が必要なのです。先生はただ英語に堪能であればよいのではありません。先生自身が英語を楽しく勉強し、新しい発見をしてほしいと思います。それにより先生の熱意が伝わり、子どもたちも英語を学ぶ面白さを感じることができるのです。

 私が大学で講義できる程度に話せる言語は、母語のハンガリー語や英語、日本語など11か国語あります。言語を学ぶ際に大切なのは「目的」を自ら見いだすことです。私が言語を学ぶきっかけになったのは「数学の論文を各国の言語で読みたい」という気持ちからでした。母語でさえ完璧に習得するのは難しいのですから、他言語の習得となれば、道のりは長くて当然です。だからこそ、中期短期の目的を見つけることが大切なのです。児童英検などは客観的に実力を知る機会であり、次の段階への動機づけにつながることでしょう。

 自分の関心やレベルに合うテーマの本を読むことも大切です。日本語で読んだことがあれば、英語でも大筋が理解できます。英語の美しい文章に触れることで、表現力を高めることができるのです。また、私自身が高校生の時にドイツ語の先生に教わり、いまでも新しい言語を習得する際に実践している方法ですが、毎日散歩をしながら目の前の事象を英語でつぶやくことで、語彙が増え、表現力が豊かになります。自己紹介文を定期的に書き、内容を深めることも効果的な学習法です。コミュニケーションは、自分を相手に理解してもらい、相手を理解することで成立します。自己紹介は会話を成立させる大切な要素になるのです。

 先生方にはこうした努力をご自身でも続けてほしいと思います。そして、英語の面白さを自らの体感として伝えていってほしいものですね。

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