生徒も教員も変えた「英語で行うことを基本とする」授業

奈良県立桜井高等学校

2014.12.18

創立から111 年目を迎え、長い歴史が息づく奈良県立桜井高等学校。前身は桜井高等女学校であり、祖母・母・娘の3 代で通学する家庭もある。現在は共学校だが、生徒の6 割を女子生徒が占める。文法訳読型の授業から、学習指導要領の求める英語によるコミュニケーション活動中心の授業へと転換していった。
その過程における、英語教員たちの奮闘の様子を振り返ってもらった。

生きた英語に触れてモチベーションを維持

谷垣康校長

谷垣康校長

 「自分で創る自分の未来 ~ Create a bright future formyself」を学校目標に掲げる桜井高校では、進路指導と生徒会活動を学校生活の中心に据え、自律した生徒を育てる。普通科高校でありながら、1 学年8クラスのうち、より専門的な学びに特化した「英語コース」と「書芸コース」を各1クラス設置していることは、特色の1つと言えよう。
 谷垣康校長は「『生きた英語を身に付ける』ことを目標に、日本人教員とALTによるティームティーチングを中心に、スピーチやディベート、プレゼンテーションなどの言語活動を取り入れています。また、留学生との交流やイングリッシュキャンプ、シンガポールなどへの修学旅行を通じて、英語学習へのモチベーションを高めています。さらに、英検などの資格取得にも取り組み、2 年次修了までに準2 級、3 年次修了までに2 級取得を目指して事前学習や面接練習を重ねて、合格へと導いています」と説明する。桜井高校では3 年前より文部科学省の研究指定を受け、学年進行で「英語で行うことを基本とする」授業へと転換した。今年度で全学年が「英語で行うことを基本とする」授業を行っているが、英語コースはその中心となっている。