研究部門 Ⅰ 英語能力テストに関する研究
読みの流暢さを測定する Moving-Window 版テスト
―コンピュータ利用の新たな視点―
茨城県/筑波大学大学院 在籍 田中 菜採
▼研究概要
本研究では、コンピュータベースのチャンク提示読解タスクを応用したテストを試案し、日本人英語学習者の読みの流暢さの能力の検証を試みた。このテストでは各チャンクに対し個別に読解制限時間が定められ、自動的に進む。読み手は読解後にテキストの理解度を測定するための筆記再生課題を行い、その指標によって流暢さの能力を測定するというものであった。まず調査1ではチャンク提示速度の参考とするため大学生を対象にチャンクごとの読解時間を測定した。その結果、1分間におよそ100語、130語、170語の提示速度を決定した。また、調査2ではこの読みの流暢さを測定するテストを別の協力者に実施したところ、熟達度上下群で理解度の違いが見られた。熟達度の低い学習者は英文の内容よりも処理速度に困難を抱えていたため、このテストが流暢さの能力を測定していると考えられる。この他に、チャンク提示読解で制限時間を設定する場合の示唆が得られた。
▼キーワード
- 研究対象
-
大学生
- 研究メインテーマ
-
流暢さ
- 研究関連テーマ
-
多読
読解熟達度
読解速度
流暢さ
- テスト・分析方法
-
一元配置分散分析
質問紙法(アンケート)
読解テスト
二元配置分散分析
筆記再生テスト
- 必要技能
-
リーディング
- 英検 対象級
- -