英語技能別一覧 EIKEN BULLETIN 英検 研究助成 報告書

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C:調査部門

EIKEN BULLETIN vol.27 2015

日本人英語教師の英語観
―「国際語としての英語」を中心として―

東京都/立教大学大学院 在籍 行森 まさみ

▼研究概要
本研究では,日本人英語教師の「国際語としての英語」に対する意識とそれを構成する要因を検証し,教師の英語観の実態を明らかにすることを目的としてアンケート調査を行った。調査協力者は288名の高校教師で,t検定と探索的因子分析を用いて結果分析を行ったところ,英語でのコミュニケーション実践において,NS により強い意識を置いていることがわかった。その理由を表す英語観には,規範主義や英語圏への文化的関心,英語への言語学的関心,英語教育の知識志向および実用志向があることが明らかになった。自由記述回答では,実用性を重視する近年の英語教育の傾向が過度に進むことへの懸念も見られ,学校という場における英語教育のあり方を問うものもあった。そのような立場からすると,NNS として,NS だけではなく,より広く NNS とのコミュニケーションをも意識した「国際語としての英語」という概念は,実用主義を単に強化するものとしてとらえられる可能性が示唆された。
▼キーワード
研究対象
教師・教職者
研究メインテーマ
世界諸英語
研究関連テーマ
EFL(English as a Foreign Language)
英語観
テスト・分析方法
因子分析
自由記述アンケート
5件法アンケート
必要技能
-
英検 対象級
-

D:その他

EIKEN BULLETIN vol.27 2015

医学英語CAN-DOリストの開発【共同研究】

東京都/東京外国語大学大学院 在籍・代表者 高橋 良子

▼研究概要
本研究の目的は,医学英語 CAN-DO リストを開発し,その開発過程を詳細に記述することである。現在,ヨーロッパ共通言語参照枠( Common European Framework of Reference for Languages: Learning, Teaching, Assessment, CEFR)や CAN-DO リストの概念は日本の英語教育にも広く応用されているが,その多くが一般英語(English for General Purposes)教育に関連してであり,特定の目的のための英語(English for Specific Purposes, ESP)に関して十分とは言えない。医学英語という高度に専門的な分野において CAN-DO リストを開発し,その開発過程を克明に記録すれば,CEFR やCAN-DO リストの ESP への応用可能性を明らかにできる。本研究における医学英語 CAN-DO リストの開発は,開発目的の明確化→提示方法の明確化→タスクの選定→能力記述文の特徴の明確化→能力記述文の作成,という手順を踏んで行われた。能力記述文の作成過程では,英語圏で出版されている医療コミュニケーション関連の書籍や,医学英語に関する資格試験など,さまざまな資料を参考にした。今後は,本研究で開発された医学英語 CAN-DO リストを実際の授業で活用しその妥当性を検証することによって,より進歩した医学英語 CAN-DO リストを開発したり,他分野の ESP における CAN-DO リストの作成を試みることが必要である。
▼キーワード
研究対象
大学生
研究メインテーマ
CAN-DO
研究関連テーマ
ESP(English for Specific Purposes)
テスト・分析方法
-
必要技能
-
英検 対象級
-

C:調査部門

EIKEN BULLETIN vol.26 2014

新旧中学検定教科書のメタ分析
―語用論的観点からのテキスト分析―

東京都/上智大学大学院 在籍 日浅 彩子

▼研究概要
本研究は、平成20年に改定された新学習指導要領の影響を調査目的とし、学習指導要領が規定する「言語の働き」という項目に着目して、教科書会話文の言語機能としての取り扱いのされ方、すなわち語用論的観点に着目して教科書の新旧比較を行い、指導要領の改訂と教科書の変化の関係について検証した。中学3年生の英語教科書6種のうち、会話文を対象に、指導要領「言葉の働き」の具体例の項目を基にして類型化し、主として量的な分析を行った。分析の結果、「言葉の働き」の扱いについて、教科書間で共通した変化の傾向は見られなかった。指導要領による「言葉の働き」の取り扱いに対する教科書への直接的な影響はなかったということが示唆されたのである。本研究の結果を基に、「言葉の働き」にも十分な配慮をした教科書の作成が望まれる。
▼キーワード
研究対象
教科書
研究メインテーマ
検定教科書
メタ分析
研究関連テーマ
学習指導要領(中学校)
検定教科書
語用論
テスト・分析方法
-
必要技能
-
英検 対象級
-

C:調査部門

EIKEN BULLETIN vol.26 2014

定時制高校における英語学習にかかわる学習者要因
―ビリーフと動機づけに注目して―

神奈川県/厚木清南高等学校定時制 教諭 小金丸 倫隆

▼研究概要
本研究では、高等学校定時制課程に在籍する生徒による英語学習にかかわる学習者要因について、英語学習についてのビリーフ(学習観)や動機づけに注目して調査した。具体的には、高等学校定時制課程に通う生徒148名対象に、「英語学習についてのビリーフ」と「英語学習への動機づけ」についてアンケート調査を行い、探索的因子分析および共分散構造分析を用いて結果を分析した。生徒による自由記述も参考にしながら考察したところ、英語によるコミュニケーションに対して肯定的なビリーフを抱いている生徒が比較的多い反面、従来の英語授業に対しては否定的なビリーフを抱いている生徒が比較的多いことや、自らの英語力について否定的なビリーフを抱いている生徒が多いことなどがわかった。また、英語によるコミュニケーションに関してどのようなビリーフを抱いているかということが、英語学習への動機づけの度合いに大きく影響していることなども明らかになった。
▼キーワード
研究対象
高校生
研究メインテーマ
定時制高校
研究関連テーマ
外発的動機づけ
コミュニケーション
自己効力感
内発的動機づけ
ビリーフ
テスト・分析方法
確認的因子分析
共分散構造分析
自由記述アンケート
探索的因子分析
4件法アンケート
必要技能
-
英検 対象級
-

C:調査部門

EIKEN BULLETIN vol.26 2014

日本とフィンランドにおける英語教育の比較

東京都/上智大学大学院 在籍 中村 啓子

▼研究概要
英語が国際社会で共通語として使用されることが多い現代では、日本と同様フィンランドでも多くの人々が英語を学んでいる。日本語の言語の系統は不明であるが、フィンランド語はウラル・アルタイ語族に分類され、両言語ともインド・ヨーロッパ語族に属すると考えられている英語とは語族が異なる。両国では英語を外国語として学習する環境にあるものの、その英語力には差があるように見える。例えば、両国のTOEFL iBT(January 2012からDecember 2012まで)の結果では、フィンランドはリーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの平均スコアが95(フルスコアは120)という好成績である。これは、英語と同じインド・ヨーロッパ語族のゲルマン語派に分類されるドイツ(スコア96)やデンマーク(スコア98)に近い水準である。一方、日本の平均スコアは70で、アジア30か国中、下から3番目の成績である。そこで、本研究では、フィンランドの英語教育の現状を調べる一方、日本の現状や英語教員25名を対象としたアンケート調査の結果を比較しながら、日本の英語教育における課題と向上のヒントを探りたい。
▼キーワード
研究対象
教師・教職者
研究メインテーマ
フィンランドの英語教育
研究関連テーマ
ノングレイドカリキュラム
テスト・分析方法
5件法アンケート
必要技能
-
英検 対象級
-

C:調査部門

EIKEN BULLETIN vol.25 2013

海外インターンシップと事前研修が日本人英語学習者に与える英語学習の動機・英語能力試験への影響

東京都/東京工業高等専門学校一般教育科 専任講師 樫村 真由

▼研究概要
本研究は、高等専門学校における海外インターンシップとその事前事後学習が、海外インターンシップおよび本調査に参加した学生の英語学習・使用の態度およびモチベーション、英語運用能力試験、英語運用能力の自己評価に与える影響を検証したものである。 本調査には、学生の英語学習・使用の態度およびモチベーションを測るために、GardnerのAttitude / Motivation Test Batteryに手を加えたリッカート形式のアンケートが、英語運用能力の測定には、TOEICと同形式の問題が、学生自身の英語運用能力自己評価を測るためには、TOEIC Can-Do Listを高等専門学校用に加筆修正した高専版Can-Do Listが使用された。 インターンシップ参加前と参加後のデータを統計学的に分析したところ、海外インターンシップ参加者のインターンシップ参加後の英語使用への不安が減少し、英語運用能力試験の達成度に向上が見られた。また、学生自身の英語運用能力の自己評価にも改善が見られた。
▼キーワード
研究対象
高専生
研究メインテーマ
海外インターンシップ
研究関連テーマ
英語運用能力
世界諸英語
テスト・分析方法
TOEIC
t検定
5件法アンケート
必要技能
-
英検 対象級
-

A:研究部門

EIKEN BULLETIN vol.24 2012

英検取得級は高校3年間の学業成績と学業試験にどのように影響を与えるのか

兵庫県/神戸学院大学附属高等学校 教諭 船越 貴美

▼研究概要
高校3年間の学業成績は定期考査の素点だけでなく、課題や宿題の提出や授業参加度などを考慮して決められている。客観的なテストの点数だけでなく、担当教員の主観的な見解が学業成績には含まれているのである。一方で、英語検定試験や模擬試験、GTECのような資格試験や全国規模の学力試験は、受験者の知識や能力を客観的な数値として相対的に評価している。本研究では、高校3年間の学業成績と学力試験の成績を時系列的に比較し、英検取得級が両方の成績にどの程度影響を与えているかを分析し検証した。英検取得級が成績を向上させている1つの要因と仮定して、3年間で英検の取得級が高くなるほど学業成績と学力試験の両方の成績が向上するという仮説を立てた。調査には私立高等学校生188名の成績データを使用し、高校卒業までに取得した英検最終取得級と各学年末の評点および模擬試験の結果を共分散構造分析の手法を用いて、縦断的モデル、成長曲線モデル、潜在構造分析の3つの手法で分析した。結果は、英検取得級が学業成績や学力試験の成績にそれほど大きな影響を与えているという知見は認められなかったが、学業成績と模擬試験の両方の成績を3年間で向上している生徒は、高校2年生の後半から3年生の前半で英検取得級を高くした生徒であり、大学入試に対する学習の動機づけが非常に高い生徒であるということがわかった。
▼キーワード
研究対象
高校生
研究メインテーマ
英検取得級
学業成績
研究関連テーマ
学習指導要領(高等学校)
テスト・分析方法
GTEC
英検
共分散構造分析
必要技能
-
英検 対象級
英検2級
英検準2級
英検3級

C:調査部門

EIKEN BULLETIN vol.24 2012

中等教育現場に有意な資格試験のあり方に関する研究
―実用英語技能検定とTOEIC,その他資格試験との比較,および今後における課題―

三重県/日生学園第一高等学校 教諭 山西 敏博

▼研究概要
本論は以下の8点に対して分析を行い、提言をしていくことを研究目的とする。 1.英検とTOEIC.TOEIC Bridge、工業英検における中等教育現場に対する有益性 2.英検の優位性:英検とセンター試験との関連性、TOEICとの比較 3.英検のTOEIC、TOEIC Bridgeと比較しての課題 4.英検の中等教育現場への取り組み方 5.中等教育学校現場の教員が欲している資料 6.保護者に対して有益性を訴える資料 7.その他に対する意見・提言 8.総括:課題と提言 これらに関して、外部試験として定評のある資格英語試験である英検とTOEIC(Bridge)を、大学入試センター試験英語科目との獲得得点などの相関性と比較検討しながら、今後の指標としていくことをめざす。 その結果、英検は中等教育現場において、語彙や学習内容項目他の点でTOEICやTOEIC Bridge、その他の試験よりも優位性を示すことがわかった。
▼キーワード
研究対象
資格・検定試験受験者/試験問題
研究メインテーマ
資格試験
研究関連テーマ
語彙
テスト・分析方法
TOEIC
英検問題(スピーキング)
英検問題(ライティング)
英検問題(リスニング)
英検問題(リーディング)
センター試験
必要技能
-
英検 対象級
英検1級
英検準1級
英検2級
英検準2級
英検3級
英検4級
英検5級

C:調査部門

EIKEN BULLETIN vol.24 2012

海外留学は学習者の何を変えるのか
―英語圏長期留学が学習者の情意面に与える影響を探る―

大阪府/関西大学大学院 日本学術振興会特別研究員DC・在籍 植木 美千子

▼研究概要
本研究では、海外留学前・後に収集した質問紙データを用いて、大学生英語学習者のL2学習にかかわる情意(L2動機、L2不安、自己効力感)の変化を、L2 Motivational Self Systemの枠組みを用いて調べ、海外留学の効果を情意面から検証した。 本研究の参加者は、1年間の海外留学プログラムに参加した日本人大学生英語学習者151名。彼らに、留学前・後において質問紙調査を実施し、データを得た。これらのデータをもとに多母集団同時分析を行った結果、 1)留学前においては、理想L2自己(L2学習者としてこうなりたいと思う理想自己像)がL2動機の主な原動力だったのに対し、留学後は自己効力感もあわせて原動力として作用すること、 2)留学前は、義務L2自己(L2学習者としてこうならなければならないと思う義務自己像)はL2不安に強い正の影響を与えていたが、留学後では、L2不安ではなく、L2動機づけの方に正の影響を与える傾向があること、 3)留学前は、L2不安がL2動機づけに負の影響を与えていたが、留学後には、ほとんど影響がなくなったこと、そして 4)留学後にL2動機が有意に向上し、また、多くの要因によって、より安定した状態で支えられていることなどが、本研究から明らかになった。
▼キーワード
研究対象
大学生
研究メインテーマ
海外留学
研究関連テーマ
コミュニケーション
自己効力感
情意面
動機づけ
テスト・分析方法
共分散構造分析
質問紙法(アンケート)
必要技能
-
英検 対象級
-

C:調査部門

STEP BULLETIN vol.22 2010

中学校検定教科書で学習される語彙,学習されない語彙
―延べ語数、異なり語数、語彙レンジの視点から―

東京都/日野工業高等学園 教諭 村岡 亮子

▼研究概要
本研究の目的は,1)中学英語教科書に出現する語彙の特徴を明らかにすること,2)それをもとに指導者が学習者に適切な語彙指導を行う助けとなる資料を提供すること,である。英語学習において語彙習得の必要性は言うまでもないが,本格的な英語学習入門期である中学校での教科書を使用した語彙学習は特に重要だと考えられる。  本研究では,6社の教科書を2つの視点から調査した。まず,各社の教科書に出現する異なり語数(token),品詞の割合,各社にまたがって出現する語彙のレンジを調査し,6社の教科書に出現する語彙の特徴を明らかにした。次に,最も異なり語の出現が多かった SUNSHINE ENGLISH COURSE 1-3. の延べ語数(total)を調べ,語彙の出現頻度を調査した。また,出現回数が多いほど語彙を習得できるという仮説のもと,反復回数別に語彙を集計し,学習されやすいと思われる語とそうでない語を分類した。  研究の結果,中学英語教科書に出現する語彙には以下のような特徴があることが明らかになった。 1) 使用する教科書によって,学習する語彙に相当なばらつきが出る。 2) 6社の異なり語の品詞の割合はほぼ同じである。特徴的な違いは名詞である。異なり語を多く扱っている教科書は名詞の割合が高い。 3) SUNSHINE ENGLISH COURSE 1-3. に関して,繰り返しの回数が多く学習効果が高いと思われる語は全体の約24%,比較的効果があると思われる語は全体の約7%であり,この2つの合計でも31%程度である。 4) 以上のことから,語彙指導には特に注意を払わなければ中学生の語彙力は不足する傾向だと言える。
▼キーワード
研究対象
教科書
研究メインテーマ
検定教科書
研究関連テーマ
異なり語数
語彙指導
テスト・分析方法
-
必要技能
-
英検 対象級
-

C:調査部門

STEP BULLETIN vol.22 2010

授業を見つめる視点
―教員や生徒には授業がどう見えているか―

岩手県/岩手県立釜石高等学校 教諭 三野宮 春子

▼研究概要
本調査は,教員と生徒が授業のどの要素に注目し,どのように意味づけするかを関心事とする。協力者が自覚的・選択的に言語化した認知情報をデータとして,その内容と表現における一般傾向と個別性を扱う。授業を正確に(間違えて)観察しているかどうかを評価するものではない。  初めに,教員29名と高校生29名の協力を得てVTR視聴を伴う質問紙調査を実施し,自由記述式の回答をカテゴリー分類した。続いて,教員6グループ18名と筆者が視聴 VTRについて協議を行い,そのうち2グループの談話を分析した。  その結果,教員の回答の特徴として,「ねらい-評価」,「導入-展開-終末」など論理的・時間的関係を強く意識することなどが明らかになった。しかし,これらが必ずしも授業理解に役立っていないのではないかという疑問が生じた。一方,協議からは,相互作用の中で協力者が自身のビリーフを対象化しスキーマの特徴を自覚する様子を報告する。さらに,質問紙の回答,協議の発話それぞれに特徴的だった表現使用を比較する。  以上をもとに,「教員が授業を見る・理解する」ことの意味を考察する。
▼キーワード
研究対象
教師・教職者
研究メインテーマ
授業研究
研究関連テーマ
英語運用能力
授業計画
ビリーフ
テスト・分析方法
自由記述アンケート
必要技能
-
英検 対象級
-

C:調査部門

STEP BULLETIN vol.22 2010

チームティーチングにおける構成員のチーム認知の比較研究
―チーム力をつけるための提案―

三重県/三重県立四日市工業高等学校 教諭 橋爪 真理

▼研究概要
JETプログラムのチームティーチングが日本の英語教育に導入されて23年となるが,教育現場ではチームティーチングにやりにくさをいまだに感じている。  本論では,このやりにくさの原因はどこにあるのか,そしてチームをよりよく機能させ,チームワークを高め,教育効果を上げていくにはどうすればよいのか,またやりにくさを解消させるポイントは何かを探索的に考察した。  まず,質問紙を用意して三重県の中学校,高等学校に勤務する日本人英語教師と外国人指導助手に回答を依頼し,その回答結果から因子分析を行い,チームティーチングを構成する4尺度を作成した。次にこの尺度得点を使って,日本人英語教師と外国人指導助手が,チームおよびチーム活動をどのように考えているのか特性を探った。  そして,両者を比較分析することにより,やりにくさの要因を明らかにし,チーム機能を高めるには何を,どのように取り組んでいけばよいのか,可能性をいくつか提案した。
▼キーワード
研究対象
教師・教職者
研究メインテーマ
ティームティーチング
研究関連テーマ
ALT
JETプログラム
JTE
ティームティーチング
テスト・分析方法
因子分析
7件法アンケート
必要技能
-
英検 対象級
-

C:調査部門

STEP BULLETIN vol.21 2009

中学校・高等学校英語教師の,英語学習動機づけに対する認識に関する調査

兵庫県/兵庫県立西宮南高等学校 教諭 篠原 みゆき

▼研究概要
本研究の目的は英語学習動機づけ方略にかかわり,(1) 日本の英語教師の英語学習動機づけ方略重要認識度と,(2) 方略重要認識度と使用頻度の違いを調査することである。調査に参加したのは,日本全国の中学校・高等学校英語教師762名で,調査は2008年6月から8月に行われた。その結果,(1)については,重要認識度が高い順に,「適切な教師行動」,「適切な活動提示」,「生徒の自信を高める」,「学習活動を面白くする」,「学習習慣の確立を支援する」,「個人の違いに合わせる」,「生徒の自律を高める」,「生徒の努力を認める」,「心地よい教室雰囲気作り」,「グループの結束と規範を高める」,「生徒の目的意識を高める」,「生徒を英語関連価値に親しませる」であった。(2)については,重要認識度に比べて使用頻度が低かったのは「学習活動を面白くする」と「個人の違いに合わせる」で,高かったのは「学習習慣の確立を支援する」と「生徒の努力を認める」,どちらも低かったのは「生徒の目的意識を高める」,「グループの結束と規範を高める」,「生徒を英語関連価値に親しませる」であった。
▼キーワード
研究対象
教師・教職者
研究メインテーマ
動機づけ
研究関連テーマ
学習意欲
動機づけ
内発的動機づけ
テスト・分析方法
6件法アンケート
必要技能
-
英検 対象級
-

C:調査部門

STEP BULLETIN vol.20 2008

英語活動で ALT が行う授業の調整
―ALTと子供のコミュニケーションの検討に基づいて―

京都府/京都大学大学院 在籍 黒田 真由美

▼研究概要
経験の浅い ALT(Assistant LanguageTeacher)は子供とのかかわり方を工夫するが,授業計画の変更には困難を抱えることが知られている。本研究では,経験を積むことによって,ALTの授業調整がどのように変化するのかを明らかにすることを試みた。公立小学校で行われている5,6年生(全4クラス)の観察に基づき,ALTが主導する英語の授業内容の変化について検討した結果,授業計画を踏まえながら授業内容を取捨選択したり,時間配分を調整する様子がとらえられた。また,子供の反応をもとに臨機応変にかかわり方を変えるだけでなく,長期的な視野に基づいて授業計画を調整することが明らかになった。さらに,初期の授業で持っていた方針の変更を明示することはなかったが,子供に合わせて実質的に方針を変化させ,子供の力に応じた授業となるように子供とのかかわり方を工夫することが明らかになった。
▼キーワード
研究対象
教師・教職者
研究メインテーマ
ALT
研究関連テーマ
ALT
コミュニケーション能力
自己効力感
授業計画
テスト・分析方法
インタビュー
必要技能
-
英検 対象級
-

C:調査部門

STEP BULLETIN vol.20 2008

小学校での英語活動経験者は中学1年時にその活動をどう評価しているか【共同研究】

福岡県/福岡教育大学大学院 在籍・代表者 渕上 啓子

▼研究概要
本研究の目的は,小学校で英語活動を経験した中学生が,中学1年生の1学期と3学期の時点で英語活動をどのように評価しているか,英語活動に対する評価は調査時期によって変化するのか,また英語活動の指導内容・方法・取り組みの違いよって,英語活動の評価は影響を受けるかについて調べることである。本調査に参加したのは九州北部の K 市内の12の小学校を卒業した1,197名(7月調査)と1,206名(3月調査)で,意識調査は2007年7月と2008年3月に行われた。調査の結果から,調査参加者が英語活動を肯定的に評価していること,中学校での英語学習の進行により「楽しさ」の評価は影響を受けないが,「有用性」や「学習内容」の評価はマイナスの影響を受けること,調査参加者が小学校の英語と中学校の英語を区別する傾向が示唆された。また英語活動の指導内容,指導方法,取り組みの違いが「英語活動の評価」や「英語が嫌いになる時期」に影響を与えることがわかった。
▼キーワード
研究対象
中学生
研究メインテーマ
小学校英語活動
研究関連テーマ
英語嫌い
自己評価
テスト・分析方法
スピアマンの相関係数
5件法アンケート
必要技能
-
英検 対象級
-

C:調査部門

STEP BULLETIN vol.20 2008

高校入門期における生徒と教員の学習内容に関する意識調査【共同研究】
―中高連携を改善するために何が必要か?―

東京都/東京都立美原高等学校 副校長・代表者 桑原 洋

▼研究概要
中学校の学習内容を踏まえた指導を高等学校教員が行っているか。約200名の全国の教員の協力を得て,中学校英語教科書6社で共通な語彙数,語彙・連語(既習,未習),言語材料(既習,未習),教員の経験などについて,アンケートを実施した。さらに,都立高校の生徒約360名を対象に,中学校における既習語彙・連語,既習言語材料,英語学習の習慣などについて,アンケートを実施し,教員対象のアンケート結果と比較した。教員の正解率は,6社の教科書に共通な語彙数(15%)<未習語彙・連語(18%)<既習語彙・連語(50%)<言語材料(59%)の順番で高くなった。言語材料に教員の知識が偏重しているとも考えられる。一方,高校生では,言語材料の正解率(51%)と語彙・連語の正解率(48%)にあまり差がなく,理解が同じ程度とも言える。中学校英語教科書や中学校学習指導要領などを直接読み,高校教員が中学校における既習内容を正確に把握することが喫緊の課題である。
▼キーワード
研究対象
高校生
教師・教職者
研究メインテーマ
中高連携
研究関連テーマ
学習指導要領(中学校)
検定教科書
語彙
テスト・分析方法
自由記述アンケート
3件法アンケート
4件法アンケート
必要技能
-
英検 対象級
-

D:その他

STEP BULLETIN vol.20 2008

英検 Can-do リストを使った Self-access Learning リスト作り
―授業の諸活動と英検各級合格との関係を明らかにする―

東京都/狛江市立狛江第一中学校 教諭 北原 延晃

▼研究概要
英検 Can-do リストは非常によくできているが,一般の中学生では理解できない表現があちこちに見られる。そこで中学生に理解できるように記述を簡単にすると同時に授業でどんなことができればその記述に当てはまるのか具体的に示した。 目的:生徒が自分で英検のどの級に合格できるかを判断できる 期待される成果:  ① 授業と英検が直接結び付く  ② 自分の学習到達度の履歴が一目でわかる表ができる  ③ 英検に合格するための細かな項目をチェックできるため,生徒が安心して英検を受験できるようになり,ひいては受験者増につながる。
▼キーワード
研究対象
中学生
研究メインテーマ
SALL(Self-Access Language Larning)
英検 Can-do リスト
研究関連テーマ
英検 Can-do リスト
自己評価
テスト・分析方法
質問紙法(アンケート)
必要技能
-
英検 対象級
英検準2級
英検3級
英検4級
英検5級

B:実践部門

STEP BULLETIN vol.19 2007

自主的語彙学習者育成のための語彙指導
―lexical approachの指導法の検証―

アメリカ/Columbia University Teachers College 修士課程・在籍 國分 有穂

▼研究概要
本研究は,語彙力の質的側面に焦点を当て,複数の日本語訳がある基本動詞を使い分けつつ使い切る力を養うために,① 学習者にformulaic sequences(定型表現)の気付きを促し,それを「観察―仮定―検証―確認」という段階を踏み,分析的に学習することの指導効果を検証すること,② 学習者主体の効果的な語彙学習のための指導法及び教材開発の提案を目的として行った。研究では,2つの実験群における適正処遇交互作用の存在が認められた。このことから,言語学習において,学習目標を同一に設定し,到達させるためには,学習者の特性の差異に応じて指導法を変えていくという点に留意する必要性が示唆された。
▼キーワード
研究対象
高校生
研究メインテーマ
語彙指導
研究関連テーマ
語彙指導
語彙知識
定型表現
テスト・分析方法
t検定
共分散構造分析
項目応答理論(IRT)
語彙テスト
プリテスト/ポストテスト
6件法アンケート
必要技能
-
英検 対象級
-

C:調査部門

STEP BULLETIN vol.19 2007

日本の小学生の英語に対する動機・態度と英語の熟達度との関係
―児童英検参加者の分析を通して―

東京都/津田塾大学大学院 在籍 カレイラ 松崎 順子

▼研究概要
本研究の目的は,英語学習にとって重要な要因である内的動機づけ,道具的動機づけ,外国に対する興味,不安,親の励ましに注目し,これらの情意要因と英語の熟達度の関係を調べていくことにある。本研究に参加したのは2006年10月に実施された児童英検を受験した小学校3年生から5年生の児童80名である。児童英検のグレード別に情意要因と児童英検の正答率の関係を調べた結果,最も難易度の高いGOLDでのみ,内的動機づけ,道具的動機づけが正答率と弱い正の相関を示し,不安は弱い負の相関を示した。なお,BRONZEとSILVERではそのような相関は認められず,親の励ましと弱い負の相関が見られた。すなわち,最も難易度の高いGOLDを受験した児童においてのみ情意要因と英語の熟達度が関係していたことから,学習歴が長くなるほど情意要因が英語の熟達度に影響を与える傾向があると考えられる。
▼キーワード
研究対象
小学生
研究メインテーマ
小学校英語活動
研究関連テーマ
小学校英語活動
熟達度
情意面
動機づけ
内発的動機づけ
リスニング能力
テスト・分析方法
児童英検
ピアソンの積率相関係数
4件法アンケート
必要技能
-
英検 対象級
-

C:調査部門

STEP BULLETIN vol.19 2007

小学校におけるALT と子供のかかわりの変化の一例
―子供の発音に対するALTの応答に注目して―

京都府/京都大学大学院 在籍 黒田 真由美

▼研究概要
ALT主導で行われる英語活動を観察し,ALTが問いを発する場面の変化について検討した。9月から3月に実施された,小学校4年生の授業を対象に分析を行った。カテゴリー分析からは,ALTの個々の子供への働きかけが減少すること,学級担任への問いが増加することが見られた。また,子供の不適切な応答や無反応な状態に対して,ALTは子供に他の可能性を提案していた。さらに,事例分析から,ALTの変化として,子供の発話を活発化させ,クラス全体を巻き込んだ授業へと移行すること,1つの問いの機能を複雑化させること,子供観の変化が見られた。授業実践を通して,ALTの発話には「教師」らしさが現れるようになったと言えよう。
▼キーワード
研究対象
教師・教職者
研究メインテーマ
ALT
研究関連テーマ
ALT
ティームティーチング
テスト・分析方法
-
必要技能
-
英検 対象級
-

C:調査部門

STEP BULLETIN vol.18 2006

Constructing a Japanese Secondary School Students’ Beliefs Model
―日本人高校生の英語学習に関するビリーフモデルの構築―

神奈川県/神奈川県立神奈川総合高等学校 教諭 鈴木 栄

▼研究概要
学習者のビリーフに関する研究は,Horwitz(1987)が開発したビリーフを測る尺度としての質問紙であるBeliefs about Language Learning Inventory(BALLI)を使用した研究から,さらに学習者のストラテジー,動機付け,不安などの研究へと発展してきている。学習者が持っているビリーフを知ることは,カリキュラム編成,授業改革,評価などにおいて必要なことである。本研究は,これまであまり研究対象とされてこなかった高校生(1,143名)のビリーフについて改訂版BALLI を使い調査したものである。 分析には,試行研究では確認的因子分析を行い,本研究では因果モデルを構築した。分析の結果,生徒のビリーフの特徴の1つとして,日本語による確認志向が強いことがわかった。これは,オーラル・コミュニケーションを推進する教師のビリーフとの食い違いを生むことを暗示している。 今回できた日本の高校生のビリーフのモデルは,1,000人を超える被験者を得,信頼性も妥当性も確認されており,現在時点での高校生の英語学習に関する考えを表していると言える。
▼キーワード
研究対象
高校生
研究メインテーマ
ビリーフ
研究関連テーマ
EFL(English as a Foreign Language)
ビリーフ
テスト・分析方法
BALLI(Beliefs about Language Learning Inventory)
確認的因子分析
共分散構造分析
探索的因子分析
4件法アンケート
必要技能
-
英検 対象級
-

A:研究部門

STEP BULLETIN vol.17 2005

英語能力テストにおけるマルチリテラシー
―イメージの発信するメッセージを読む―

静岡県/静岡県立静岡西高等学校 教諭 松下 明子

▼研究概要
言語に加え視覚イメージがあふれる現代は,言語リテラシーだけでなく,ビジュアルリテラシーも求められている。ビジュアルリテラシーを高めるためには,言語にも存在するような「文法」の存在を意識することが必要であろう。英検の二次試験でもまた,パッセージに加えイラストが使われている。イラストの中で,個々の要素はどのようにかかわり合ってメッセージを作り出しているのか。受験者はそれらの要素とどのような関係を築き,どのようなメッセージを受け取っているのか。 この研究では以上の点に注目し,2003年度と2004年度に使用された準2級と3級のイラストの分析をビジュアル文法を用いて行う。それぞれの級の傾向や問題点が明らかになる中で,同一回で使用される数種類のテストが公平に受験者の言語能力を測定できるよう,留意項目を特定する。
▼キーワード
研究対象
資格・検定試験受験者/試験問題
研究メインテーマ
ビジュアルイメージ
研究関連テーマ
内容理解
テスト・分析方法
英検問題(スピーキング)
ピクチャーカード提示課題
必要技能
-
英検 対象級
英検準2級
英検3級

C:調査部門

STEP BULLETIN vol.16 2004

高校生の英語学習に対する意識と取り組み
―英語科と普通科の生徒の比較を通して―

宮城県/宮城県仙台東高等学校 教諭 畠山 喜彦

▼研究概要
英語科と普通科を併設している本校(宮城県仙台東高等学校)で指導をしていると,英語科と普通科の生徒の違いに驚かされる。両学科の生徒の特徴を調査・比較することは本校の英語指導を向上させるのはもちろん,高等学校における効果的な英語指導を模索するために意義があると考える。そこで,本研究では(1)「普通科と英語科の生徒の英語及び英語学習に対する意識と取り組みの傾向を,調査紙法により明らかにする」,(2)「各科ごとの傾向・差異・習熟度による差などを分析することを通して,学校現場における英語指導を向上させるための示唆を得る」の2点を目的とした。
▼キーワード
研究対象
高校生
研究メインテーマ
意識と取り組み
研究関連テーマ
学習意欲
自己評価
テスト・分析方法
分散分析
5件法アンケート
必要技能
-
英検 対象級
-