中村典生
長崎大学 教育学部教授
小学校英語教育学会事務局長、言語文化学会理事、SSI(日本酒サービス研究会・酒匠研究会 連合会)利酒師、俳人協会会員・狩俳句会同人(俳号は中村龍徳〈りゅうとく〉)、前岐阜大学硬式野球部監督など、昼夜を問わず役職多数。専門は英語教育学、第二言語習得。著書多数。
お酒を飲むと英語の発音がよくなる、という研究報告があるのを知っていますか? 確かに、人前で外国語を話す際、発音や文法などに気をつかったりと、かなりの緊張感が強いられます。とくに日本人は「間違ったら恥ずかしい」と思う気持ちが強いと言われますからなおさらです。お酒はそんな緊張感を和らげ、「ちょっとくらい間違っても伝わればいいか!」という大きな気持ちにさせてくれる部分があるのでしょう。「細かなことはさておき、まずは積極的にコミュニケーションを図る態度が大事」ということでしょうか。何だか外国語活動ともつながりますね。
さて、せっかくお酒の話が出たので日本酒についてのうんちくを少々。日本酒のラベルに「吟醸」だの「大吟醸」だのと書かれているのをご覧になったことがあると思いますが、どんな意味か知っていますか? これは簡単に言えば酒米のダイエットのことです。玄米のとき100グラムあったものが、60グラムまで磨かれると吟醸、50グラムまで磨かれると大吟醸を名乗ることができます。酒米には中心部に酒造りに適した心白という部分がありますから、吟醸酒はダイエットした酒米を使った高級酒、ということになります。
ただ、過ぎたるは及ばざるがごとし(Too much is as bad as too little.)。発音がよくなるという効能も飲み過ぎると消えてしまいます。何事もほどよく、ということでしょう。
(May 2012)
小学校英語教育学会事務局長、言語文化学会理事、SSI(日本酒サービス研究会・酒匠研究会 連合会)利酒師、俳人協会会員・狩俳句会同人(俳号は中村龍徳〈りゅうとく〉)、前岐阜大学硬式野球部監督など、昼夜を問わず役職多数。専門は英語教育学、第二言語習得。著書多数。