Burger Boy

Alan Durant 文 Mei Matsuoka イラスト


今回は食欲の秋にぴったりな、食べ物のイラストがたくさん登場する絵本をご紹介します。主人公のベニーは野菜が嫌いな男の子。ベニーが食べるものといえばハンバーガーだけなのです。

「そんなにハンバーガーばかり食べているとそのうちハンバーガーになっちゃうわよ」とお母さんに言われ続けたベニーですが、ある日いつものようにハンバー ガーショップから出てきたところ、なんと本当にハンバーガーになってしまいます。お腹を空かせた犬や少年たちに追いかけられ、牛に責められ、と散々な思い をするベニーのところにようやく助け舟が現れますが、ベニーを車に乗せてくれたのは、大好きなハンバーガーショップの店員さんだったのです...。

ストーリーはリズミカルな文章でテンポよく語られ、登場人物の生き生きとした表情が特徴的なイラストと相まって、ユーモアあふれた作品となっています。ラ ストはひねりのきいたなんとも微笑ましい結末となっているので、ぜひ注目してください。なお、最後に本作でデビューを果たしたイラストレーターの松岡芽衣 にもふれておきたいと思います。日本人の父とイギリス人の母をもつ彼女は、そのバックグラウンドを活かし日英の両国を拠点に活動しています。やわらかい タッチの、ほのぼのとしてかつコミカルな彼女のイラストが、本作を一層魅力のあるものとしています。

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