If You Give a Mouse a Cookie

Laura Numeroff 文 Felicia Bond イラスト


前回はかなり長さのある読み物をご紹介しましたが、今月の絵本は小さなお子さんに特にお薦めしたい一作です。タイトルと同じく、「ネズミにクッキーをあげ たなら...」で始まる本作は、たまたま通りがかりのネズミにクッキーをあげた男の子が、その後もちゃっかり者のネズミの注文に次々につき合わされるはめ になるというお話です。

クッキーの次はミルクも欲しいと言って家にあげてもらったのをいいことに、ネズミは様々な要求をし、男の子はそれに必死に応えようとします。その様子が IfやWhenやSoで始まるリズミカルな文で語られているので、音読を繰り返すことで、意識せずに接続詞で始まる文の構造を学べると思います。また、爪 切り(nail scissors)やミルクを飲んだ後に口の周りにできるmilk mustache(ミルクの口ひげ)といった子どもの日常生活に根ざした表現が多数出てきます。

最後のページでは、めぐりめぐってまたクッキーを手にしたネズミの得意満面の表情と、すっかり疲れきった様子の男の子の対比がなんともユーモラスです。 Felicia Bondのほのぼのとしたイラストも、わんぱくながらどこか憎めないネズミの様子をよく表していて、本作の魅力を引き立てています。彼女とLaura NumeroffのコンビでほかにもIf You Give A Pig A Pancake など、If You Give Aで始まるタイトルのシリーズが何作か出版されています。

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