コラム
日本は日本語の国ですから、英語を使う機会が少ないのは当然のことです。まして、社会人ともなれば本業に忙しいものです。国際交流パーティーも毎回参加できるとは限りません。仕事、家事など優先すべきことがあって、英語はおそらくサブ的なものでしょう。そして、ライフステージによっても学習環境は変わります。だからこそ、「時間をとって勉強しよう」ではなく、日々一文でも10秒でもいいので、英語を声に出すことを習慣づけないと、本当に自分から使う機会をまったく失ってしまうのです。
しかし、「相手との英会話」だけが「英語を使う機会」ではありません。自分で声に出すことも使う機会の一つなのです。いまやインターネットの時代、海外のニュースだけでなく、有名アーティストのSNSや動画を、手持ちのスマートフォンやパソコンで閲覧することも「英語を使う機会」です。少々チャレンジ精神のある方なら、自分でSNSを開設し、英語で発信することも可能です。自分の好きな写真を載せて、「From Tokyo. Have a nice day.」くらいの短い言葉から始めればよいのです。文章は、一度書くとこんなことも書いてみたいと思うようになり、どんどん書けるようになっていきます。SNSという場で人目にさらしますので自分の考えも整理でき、雑談の話題作りにもつながります。私も時折インスタグラムで日英併記しますが、海外の人からの反応は嬉しいですし、「コメント返し」も良いトレーニングになっています。
雑談の話が出ましたが、雑談とは字のごとく「雑」な「談(話)」なのです。雑談しなきゃと力んだら、もう雑談ではなくなってしまいませんか?私はホテルに勤めていたころ、雑談してもよさそうなお客様にはどんどん話しかけていました。例えば「あなたの国ではエアコンを使っていますか?」といった本当にどうでも良い話です。そんな話でも「いや、エアコンは電気代が高いから扇風機を使っているよ」などと返してくれるのです。雑談からちょっとしたお国の事情が見えたりするものです。雑談時には、社会的な立場、能力など自分を縛っているものを一旦解放し、一人の人間になってコミュニケーションをとると気持ちが楽になりますね。
タイ・バンコク元ホテルコンシェルジュ
横浜・関内で接客英語を中心としたマンツーマンレッスン、英語やタイ語の個別指導会、タイ語会話講座を開催中。
商工会議所での接客英会話、手書き英語POP研修の経験が豊富。
横浜サワディーブリッジ代表