コラム
「聞いているだけで英語がペラペラ」でインターネットを検索すると、関連記事がたくさん出てきます。本当にそう思っている人が多いのかどうかはよくわかりませんが、興味を引く内容なのだろうなと思って、私も取り上げてみることにしました。
まず、皆さんにいくつか質問をしたいと思います。
ここまで質問されて嫌になった方も多いかと思います。
「英語を聞いているだけでペラペラになりますか?」という質問は、上記(1)~(3)とたいして変わらない質問なのです。歌も、朗読も、落語も、聞いているときは「自分にもできそう」な気持ちになりますが、いざ自分でやってみるとなかなかうまくいかないものです。
言うまでもなく、聞いているだけでは英語を話せるようになりません。
「聞く」、「話す」では、まず動作が根本的に違います。
「聞く」という行為は、音や声を耳で感じ取ることで、能動的に体を動かす行為ではありません。それに対し「話す」という行為は、声に出すことであって、能動的に体の一部である唇、舌などを動かして初めて成される行為です。歌、朗読、落語も同様です。
さらに、英語は外国語であって母語である日本語と違い、自然習得ではなく、意図的な習得が必要なのです。「聞いているだけで英語がペラペラに」という幻想を未だに抱いている人は、その幻想からいち早く逃れ、「聞いたことを声に出さねばならない」という現実を受け入れましょう。
自分の耳で聞こえたとおりに実践することは、そう簡単とは言えません。自分の理想と実力のギャップに嫌気がさすことも多々あります。でも、一度は憧れた「自分が違う国の人と分け隔てなく英語で会話する」という景色。その景色を現実に近づけるために、まずは相手に伝えられるようになりたいことからピックアップして学び始めてみませんか?
タイ・バンコク元ホテルコンシェルジュ
横浜・関内で接客英語を中心としたマンツーマンレッスン、英語やタイ語の個別指導会、タイ語会話講座を開催中。
商工会議所での接客英会話、手書き英語POP研修の経験が豊富。
横浜サワディーブリッジ代表