卯城祐司
筑波大学大学院人文社会科学研究科教授
博士(言語学)。小学校英語教育学会会長、関東甲信越英語教育学会会長、全国英語教育学会副会長、語学教育研究所評議員。ELEC評議員。専門は英語教授法全般、リーディングおよび第二言語習得。文部科学省「『英語が使える日本人』の育成のための戦略構想」、「外国語能力の向上に関する検討会」委員などを務める。『図解で納得!英語情報ハンドブック』(ぎょうせい)ほか著書多数。
4月から全面実施となった小学校「外国語活動」は英語が原則です。中興でも多くの生徒が英語を勉強しています。数ある外国語のなかでなぜ、英語なのでしょうか?
世界でもっとも多くの人に話されている言語だからでしょうか?母語としては話している人口のランキング(Crystal, 2005)を見ると、意外なことに英語は約4億人で2位にとどまります。1位は中国語です。標準中国語(Mandarin Chinese)だけでも8億8500万人で、英語の倍以上の圧倒的な1位です。そうすると、私たちは中国語を勉強したほうがもっと多くの人たちと話ができるという考え方もできます。
次に、公用語(その国で数ヵ国語が用いられ、正式な国語として認められている言語)として話されている言語のランキングを見てみましょう。すると順位は入れ替わり、1位が英語、2位が中国語となります。
中国語などの言語は母語人口が多いものの、その使用は一部の国に偏っています。一方、英語は母語として話す人々だけでなく、公用語として世界の多くの国々で話されているということがわかります。こんなところにも、私たちが英語を学んでいる理由があるのです。
(May 2011)
博士(言語学)。小学校英語教育学会会長、関東甲信越英語教育学会会長、全国英語教育学会副会長、語学教育研究所評議員。ELEC評議員。専門は英語教授法全般、リーディングおよび第二言語習得。文部科学省「『英語が使える日本人』の育成のための戦略構想」、「外国語能力の向上に関する検討会」委員などを務める。『図解で納得!英語情報ハンドブック』(ぎょうせい)ほか著書多数。