イギリスには街中トイレの看板が

イギリスの街中を歩いていると、至る所に「トイレ(Toilet)」の看板があると思ったら、よく見ると"To Let"(部屋を貸します)です。イギリス英語では、家や部屋、土地などを貸す場合は letを使います。一方、アメリカの看板は"For Lease/ For Rent"となります。

面白いのは、このleaseやrentが「貸す」という意味にも「借りる」という意味にも使われることです。日本人が良く戸惑うの がトイレや電話を「借りる」際の英語です。

"May I borrow the bathroom?"とか "Can I borrow your telephone for a moment?"などと尋ね、電話機やトイレをそのまま持って行かれるのかとぎょっとされます。

日本語の「借りる」は、借りたものの移動は関係ありません が、英語では、図書館の本のように持って行く場合はborrow、その場で使う電話やトイレの場合はuseを用います。

(August 2011)

卯城先生のPROFILE

卯城祐司
筑波大学大学院人文社会科学研究科教授

博士(言語学)。小学校英語教育学会会長、関東甲信越英語教育学会会長、全国英語教育学会副会長、語学教育研究所評議員。ELEC評議員。専門は英語教授法全般、リーディングおよび第二言語習得。文部科学省「『英語が使える日本人』の育成のための戦略構想」、「外国語能力の向上に関する検討会」委員などを務める。『図解で納得!英語情報ハンドブック』(ぎょうせい)ほか著書多数。

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