真っ白になると知って真っ青

血の気がなくなることを「真っ青になる」と言います。英語では一般的にturn paleですが、色を用いる場合はblueではなくturn [go] whiteとなります。

本当に顔が青くなったらびっくりしますが、「青白くなる」と考えるとどちらも正確かもしれません。ちなみに日本語では「真っ白になる」のは「顔」ではなく「頭」の方ですね。

このように、面白いのは同じ表現でも色が異なることです。例えば「青二才」はa green horn、「黒パン」はbrown bread(ライ麦パンなどはblack)。「(電話番号帳の)イエローページ」は米国ではGreen Pagesと呼ばれています。

英語では色はそれぞれどんなイメージでしょうか。

see redは「赤を見る」のではなく「激怒する」。青はblue Monday (週のはじまる憂鬱な日)など暗い意味に使われ、黄色はどちらかというと「ずる賢い」という意味があり、yellow dirt は「ちっぽけな小金」。一方、緑は「嫉妬、ねたみ」などでgreen mailは企業買収などを指します。

他にも、a purple passage(華麗な文書)、pink eye (はやり目、小さい目)、(as) good as gold  (非常に信頼できる )、a black market(やみ市場)、be gray(どっちつかずの)、a white lie (罪のないうそ)など。本当に色いろですね。

(January 2012)

卯城先生のPROFILE

卯城祐司
筑波大学大学院人文社会科学研究科教授

博士(言語学)。小学校英語教育学会会長、関東甲信越英語教育学会会長、全国英語教育学会副会長、語学教育研究所評議員。ELEC評議員。専門は英語教授法全般、リーディングおよび第二言語習得。文部科学省「『英語が使える日本人』の育成のための戦略構想」、「外国語能力の向上に関する検討会」委員などを務める。『図解で納得!英語情報ハンドブック』(ぎょうせい)ほか著書多数。

外国語ワールドへようこそトップへ戻る