卯城祐司
筑波大学大学院人文社会科学研究科教授
博士(言語学)。小学校英語教育学会会長、関東甲信越英語教育学会会長、全国英語教育学会副会長、語学教育研究所評議員。ELEC評議員。専門は英語教授法全般、リーディングおよび第二言語習得。文部科学省「『英語が使える日本人』の育成のための戦略構想」、「外国語能力の向上に関する検討会」委員などを務める。『図解で納得!英語情報ハンドブック』(ぎょうせい)ほか著書多数。
日本語の「ジュース」は、英語ではjuiceとdrinkに分かれます。100%の野菜ジュースがfruit juiceで、fruit drinkは100%ではありません。fruit drinkの中には "contains real fruit juice"とラベルにうたっている紛らわしいものもあるようですが、drinkである限り100%ではありません。drink の他にも、"ade, beverage, punch, blend, cocktail, delight"など様々な呼び名がありますが、これらも全て100%のジュースではありません。fruit juiceは、"100% juice" "100% pure juice" "100% pure fruit juice" "100% pure fruit e juice blend" とパッケージに書かれていることもあるようです。
フルーツや野菜が100%含まれているのがjuiceですが、25-99%含まれているものをnectar、0-24%の場合をstill drinksと呼びます。nectarの基準は国によって様々ですが、日本では果物によって果肉の含有量の基準が異なり、例えばオンレジは50%以上、マ ンゴーで40%以上、リンゴで30%以上、バナナで20%以上などと定められています。
日本語の「ジュース」はコーラやジンジャエールなどの炭酸飲料まで幅広く含みますが、英語では soft drinkと呼びます。デルタ航空 (Delta Airlines)のdrink service policyを見てみると、"Soft drinks, juices, water, and coffee are complimentary. Alcohol is available for purchase.(ソフトドリンク、ジュース、水、コーヒーは無料。アルコール類はお買い求め頂けます)" とあります。日本のファミリーレストランなどでは「ソフトドリンク」の中に、ジュースやコーヒーなどが全て含まれますが、英語では炭酸飲料などが典型的な ようです。
(August 2012)
博士(言語学)。小学校英語教育学会会長、関東甲信越英語教育学会会長、全国英語教育学会副会長、語学教育研究所評議員。ELEC評議員。専門は英語教授法全般、リーディングおよび第二言語習得。文部科学省「『英語が使える日本人』の育成のための戦略構想」、「外国語能力の向上に関する検討会」委員などを務める。『図解で納得!英語情報ハンドブック』(ぎょうせい)ほか著書多数。