「?」が疑問を表すのはなぜ?

“This is your book.”を疑問文にすると “Is this your book?”となることは、英語学習の原点において習得すべき項目の一つです。でも、そこには疑問であることを表す原理が二つも使われています。その一つは主語と動詞の語順が変わるということですが、それに加えて文末に「?」という記号、疑問符を置くということがあります。このような記号がどうして疑問を表すものとして使われるようになったのでしょうか。

今、英語に用いられているアルファベット文字は古代ローマのラテン語で用いられていたRoman alphabetを起源としています。このラテン語表記において、早い時期には、文字は全て大文字が使われていました。その中で、ある文が疑問文であることを表すときは、その文の最後に「疑問」ということを表すQUESTIOという語を付けました。やがて「これは独立の語ではなく、疑問文であることを示す記号にすぎない」という心理が働くようになったので、この語の頭としっぽを残してQOと略されるようになりました。ところが、これではその前の語の一部、語尾だと誤解される場合が出てきました。そこで「これは記号だから」という解釈をして、このQOを上下に重ねて図のように書くようになりました。これを速く書いているうちに形が変わり、さらに現在の?という記号に落ち着きました。

中学生や高校生で、この?の下の・を 。にする生徒がいますが、よほど古い表記法を習ったのでしょうか。

では「!」という記号、感嘆符の起源はどうでしょうか。これについてはみなさんがご自身で調べてみてください。QUESTIO→?よりは単純ですよ。

(May 2013)

竹中先生のPROFILE

竹中龍範
香川大学教育学部教授

専門は、英語教育学。特に英語教育史、英学史、英語辞書史、並びに言語文化論を研究。日本英語教育史学会会長、日本英学史学会中国・四国支部長や、文部科学省の教育研究開発企画評価会議協力者などを務める。小学校英語教育についても、研究開発学校指定校直島小学校の運営指導委員などを務める。著書・論文多数。

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