郁文館グローバル高等学校
留学中にIELTSを活用。
1年間のニュージーランド・ステイを通して世界に通用する英語力を体得する。
郁文館グローバル高等学校
教頭
土屋 俊之 先生 (上)
英語科教諭/国際交流センター
伊藤 大輔 先生 (下)
すべての生徒がニュージーランドで1年間の「究極の留学生活」を体験。
日本国内にとどまらないグローバルな視野をもち、国際舞台で活躍できる人材の育成を教育目標に掲げる本校は、歴史のある郁文館国際高校から郁文館グローバ ル高校としてリニューアルオープンして今年で7期目を迎えています。本校がめざしているのは、英語が話せる生徒を単に育てることではなく、自分の意見や考 えを的確に発信し、円滑なコミュニケーションを図るための英語力を向上させることです。
そこで本校では、「究極の留学生活」という考え方のもと、1年次の2月から2年次の12月まで、すべての生徒を対象としたニュージーランド留学制度を導入しています。
ニュージーランドには500校に及ぶ公立高校があるのですが、本校の留学制度は「一校1名」を原則として、極力、日本人同士で接することのない環境にある 提携公立高校に通学します。保護者や友人との連絡(電話・メール)も原則禁止のため、生徒たちは現地校の生徒たちとの友情やホストファミリーの愛情に支え られて、英語だけの環境にどっぷりと浸かりながら自分自身と向き合い、英語力だけでなく、コミュニケーション能力や人間力を磨きます。
だからこそ、大きな成長を遂げていくことができるのです。
AO入試の出願資格にIELTSを加える大学も増加傾向に。
留学期間中は担任として年4回、生徒のもとを訪問して定期的に面談を行っています。最初のうちは不安や寂しさもあるようですが、3ヵ月もすると現地の生活 にすっかり溶け込んでいます。留学の効果を最大限に引き出すためには、現地での円滑なコミュニケーションが欠かせません。
本校では、留学までに全員が1年次で英検2級以上を取得することを目標に掲げています。また、日本の高等学校ではいち早く「TOEFL Juniorテスト」を導入し、留学後の「TOEFL-iBT」の高スコア取得につなげることをめざしていたのですが、インターネット画面と向き合うテス トではスピーキングの力はつかず、高校生にとっては自分の実力が全体のどのあたりにあるのかを把握するのも難しい状況でした。
そんな時、世界的に有名なIELTSのことを知ったのです。日本ではまだ知名度がそれほど高くありませんが、留学先や学内で試験を受けられることは、生徒 たちにとって負担が少なく、日々の学習の成果を測定するには最適だと考えました。また、近年、AO入試の出願資格にIELTSの成績を選考基準に加える大 学も増加傾向にあります。特に本校では上智大学への志望者が多く、今年度から新たにIELTSが加わったことは、生徒たちにとってチャンスが広がったので はないかと思います。
総合的な英語力をブラッシュアップする上で積極的にIELTSを活用。
今年度卒業する3年生は留学中に1回、昨年末に帰国した2年生は2回、全員が現地でIELTSに挑戦しています。リスニング、リーディング、ライティン グ、スピーキングと、バランスよく英語力をチェックでき、一人ひとりの英語力の把握に優れており、生徒たちの学習に対するモチベーションアップにも役立っ ているようです。
真のコミュニケーションを図るIELTSを活用しながら英語学習に励み、留学生活を続けるためには、現地の人たちを信頼し、心を開き、自分をさらけ出し、 英語で自分の意見や考えを伝えていこうとする努力が必要です。それを成し遂げた子どもたちは一回りも二回りも大きくなって、確かな自信を携えて日本に戻っ てくるのです。
貴重な留学体験を基盤に、それぞれの夢に向かって大きな飛躍を。
帰国後は、ニュージーランド留学で培った英語力を武器に、国内の難関私立大学や英国、アメリカ、台湾、中国など、海外の大学に進学する生徒も少なくありま せん。大学進学の際の学部選択にも海外留学で培った広い視野が活かされています。生徒たちが自ら学びたい学問があり、IELTSを取得することによって、 さらにその選択の領域が国内から海外へと大きく広がりました。
本校では、IELTSのスコアを利用して、英国ロンドン大学、グラスゴー大学へ進学する生徒を今年初めて輩出しました。また、留学経験を活かして推薦入試 に挑戦する生徒も数多くいます。生徒たちの目標とする大学のレベルは高く、例年、入学時の学力レベルからは考えられないような進学実績を残しています。
高校3年次には、英検1級を取得する生徒も毎年出ています。IELTSはこれからも彼らの英語力の指針として、常に彼らと共にあると思います。生徒たちには留学経験を含む高校3年間の生活で培った人間力と精神力を土台に、自分の夢に向かって邁進してほしいと願っています。
プロフィール
郁文館グローバル高等学校
1918年、郁文館商業学校として開校。1993年に国際科を新設し、2006年に郁文館グローバル高等学校に改称。英語の授業を中心としたカリキュラム で、約1年間、全生徒がニュージーランドへ留学をする革新的なプログラムを展開。グローバルな視野をもち、国際的な舞台で活躍できる人材の育成を目指す。