関西大学

外国語学部2年次1年間必修の
留学基準にIELTSを導入

関西大学
外国語学部 学部長
竹内 理 教授

主専攻言語にプラスワン言語、専門性を習得

「外国語を通して、国際社会に貢献できる人材を育てる」ことを目指す関西大学外国語学部では、少人数制教育を徹底し、2年次には1年間の海外留学プログラム「スタディ・アブロード・プログラム」を必修としています。主専攻言語は英語または中国語から選択し、そのほかにプラスワン外国語(第2外国語)として、ドイツ語、フランス語、ロシア語、スペイン語、朝鮮語、英語、中国語から1つの言語を選択して学びます。2年次の留学にあたり、英語圏以外の地域(韓国・台湾)に留学し、英語と該当地域で使用される言葉(朝鮮語・中国語)を両方学ぶ「クロス留学制度」に参加する場合は、第2外国語をより深める「副専攻言語制度」により、1年次に第2外国語科目の履修を増やして留学に備え、3・4年次にも第2外国語の学習を継続することができます。さらに、学生の興味関心に合わせた、①言語コミュニケーション教育②言語分析 ③地域言語文化 ④異文化コミュニケーション ⑤通訳翻訳??の5つのプログラムによって専門性を深めています。

入学前教育からIELTS の試験形式に慣れる

2年次の「スタディ・アブロード・プログラム」では、イギリス4大学、アメリカ2大学、中国1大学、フィリピン1大学、ニュージーランド1大学、オーストラリア1大学に留学します。1年次の9月にはIELTSなどの検定試験のスコアに応じて留学先を決定するため、学生は入学直後から言語の習得に徹底的に取り組み、留学先の基準を満たす力をつけなければなりません。

イギリス、オーストラリア、ニュージーランドといった英国圏の大学を希望する学生は特に、IELTSのスコア提出が求められます。本学部では卒業までにIELTS5.5以上に到達することを目標としていますが、留学先のなかには6.0以上のスコアを求められる大学もあります。

ほかの検定試験ではスコアが基準に達することができずにいる学生にとっても、バンド表示のIELTSのスコアであれば、基準をクリアすることも可能です。このような検定試験は試験形式に慣れておくということが結果にも影響します。そこで、本学部では入学前教育の段階から、IELTSの試験形式に慣れるよう、対策講座を実施しております。

人と人をつなぐ「外国語のプロフェッショナル」に

IELTSの試験問題は、学生たちが実際に留学した際に直面するであろう、現実的な場面設定がされています。留学を目指す本学部の学生にとっては、IELTSに向けて勉強することで、結果的に留学先で必要な力が身につくという良さがあると感じています。また、パソコン操作に不慣れな学生にとっては、リーディングやライティングの記述式試験やスピーキングの面接試験という試験形式は、これまで自分が慣れ親しんだ形式で受験できるので、安心感をもって受験できるという良さがあります。

1年次に徹底的に語学力を身につけ、2年次の留学で異文化体験をしながらさらに語学力に磨きをかける。そして、3年次以降はイマージョン科目によって、身につけた語学力を維持・向上させながら、専門性を深めていく。海外インターンシップを経験して、主専攻言語以外の語学力も高められる。留学するという目的意識のもとで自らを高め、留学を通じてたくましく生き抜く力を身につけた学生たちは、帰国すると顔つきも変わり、幅広い分野へと自分の意志で進路を決めて卒業していきます。本学部ではこれからも、言葉を通じて人と人をつなぐ「外国語のプロフェッショナル」を育ててまいります。

プロフィール

関西大学

関西初の法律学校として、1886年に大阪市西区の願宗寺に開かれた「関西法律学校」を起源とする私立大学。1922年に大学例に基づき旧制大学となる。現在13学部、大学院15研究科を設置。外国語学部は2009年に開設。少人数制による集中的な言語トレーニング、1年間の留学、外国語による授業、インターンシップの充実を特色とする。