明治学院大学(2016年)
2年次の3~6カ月の全員留学を必修とし、
IELTSを団体受験
明治学院大学
経済学部国際経営学科
佐藤 アヤ子 教授 (右)
シーゲル・ジョセフ・ポール 准教授 (左)
英語力を伸ばし、留学の可能性を広げるIELTS
グローバル化の進展を見据えて、明治学院大学経済学部は2014年度から英語教育を抜本的に見直し、学部独自のカリキュラムをブリティッシュ・カウンシルと共同開発しています。なかでも、国際経営学科は2016年度から2年次に3~6カ月の留学を全員必修としました。語学研修はもとより、経済学やビジネスなどの専門科目などを英語で学ぶため、留学前の英語教育のさらなる充実が求められています。そこで、学生の英語力を底上げすることを目指し、2015年度からIELTSの団体受験を導入し、カリキュラムにIELTS対策講座を取り入れています。
導入に至った経緯は、イギリス留学においてIELTSのスコアが必須となったことにあります。また、IELTSは真の英語力やコミュニケーション能力を測れること、世界共通の尺度として認められていることから、試験としての信頼性が高いと判断しました。
留学で得られる体験は学生を成長させる
国際経営学科では入学時のオリエンテーションや、1,2年次の必修科目「Preparation for Study Abroad」で、IELTSを学生に周知しています。この授業では、留学の意義や現地での心構えのほか、日本文化や留学先の文化などについて知識を深めます。さらに、1年次の夏休みにはIELTS受験に備えて特別講習を実施し、計15時間の受験対策を行っています。
留学先は1年次から希望調査を何度か行い、12月頃に最終決定をします。そして2年次の秋学期に全員が留学し、アメリカやカナダ、イギリスなどの英語圏を中心に、今後、日本のビジネス・パートナーとして期待されるアジア諸国やヨーロッパの中でもクロアチアなどの協定校17校へ留学します。いずれの国でも、授業や生活言語は英語が中心であり、英語力を高めたうえでの留学が求められます。さらに、帰国後にIELTSを再び受験し、英語力の伸長度を測る予定です。
なお、留学中はホームステイを義務付け、学生たちは異文化での生活体験も積みます。自分とはまったく違う生活習慣を持つ家庭に滞在することは、視野を広げる上でも大切な経験となるでしょう。また、留学先では何事にも自分で対処していかなければならず、自立心が芽生えます。留学とは単なる学習経験を積むだけではなく、異文化での生活体験を積めるという点でも価値があるのです。
4技能を高め、国際共通語としての英語に触れる
IELTSは4技能をバランスよく測ることができ、総合的な英語力を身に付けることができる試験です。また、試験を通して、さまざまな国で話されている「国際共通語としての英語」に触れることができます。英語とは単に北米やイギリスでネイティブが話しているだけの言語ではありません。留学すると学生たちは世界各国から留学してきた学生と交流し、多様な価値観と出会います。いろいろな英語にも触れるでしょう。留学前からIELTSを通じて、そのような英語に触れる機会を持っておくことは、学生にとっても留学へのモチベーションを高めることにつながるのではないでしょうか。
プロフィール
明治学院大学
ジェームス・カーティス・ヘボンが1863年に横浜で開設した英学塾「ヘボン塾」を前身とし、1949年に「明治学院大学」として設置。「他者への貢献(Do for Others)」を教育理念とし、現在、6学部7研究科を擁する。海外留学のサポートは国際センターが行い、18の国と地域の37大学との協定を結んでいる。経済学部では2014年度から英語教育改革を行い、国際経営学科は在学中の海外留学を義務付けている。
明治学院大学 白金キャンパス
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