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コラム

~遠山 顕のすぐに使える!~ 外国人のお客様に喜ばれる英会話

訪日外国人の増加とともに、販売・サービスの現場では外国人をお客様として迎える機会がますます増えています。
多忙な現場で、いかに外国人のお客様への接客力、英会話スキルを高めていくか、頭を悩ます人事・教育担当者様も多いのではないでしょうか。
去る2017年3月8日に、NHK『ラジオ英会話』の講師であり、通信講座「売場のやさしい英会話」を手掛けた遠山顕氏を迎え、販売・サービスの現場ですぐに実践できる英会話表現と外国人とのコミュニケーション方法をお伝えする全員参加型のイベントを産業能率大学にて開催しました。
当日先生がイベントでお話しした中から、選りすぐりの売場での定型表現(コミュニケーション)と、日本と英語圏の文化の違いについて、4回の連載でご紹介します。

第4回 お金の表現

最後のセクション「お金の表現」の前に一つ、売場で使えるキーワードをお伝えします。
それは、目がまだ合っていないお客様を呼ぶ方法です。日本語では「お客様」と呼びかけますよね。
英語では男性と女性で異なっていて、男性は中高年を中心に「Sir」、女性は年齢に関係なく「Ma'am」が一般的です。


あるいは、呼びかけの間投詞「Uh」があります。日本語で言うと、小さな「あの、えーっ」みたいなイメージでしょうか。目がまだ合っていない場合、いきなり「May I help you?」ではなく、「Uh」を付けて注意を引き、唐突な感なく話しかけることができると思いますので、覚えておいてください。もちろん、目が合ったときには、Hi./Hello.からスタートすることができますね。


さて、お金(数)の表現ですが、500円とか900円、あるいは1,000円あたりまでは、和英で問題ないかと思います。500円は「five hundred yen」、900円は「nine hundred yen」、1,000円は「one thousand yen」で、和英とも「百」“hundred”続き、1000で「千」”thousand”に単位が変わりますね。
9000まではこの蜜月関係が続きます。ところが10000になった途端、和は1「万」、英は”ten thousand”に分かれてしまいます。「1万だから、ええとone man!」などと焦ってしまうのは、10000が和英の数え方の分かれ目であることを認識できないからなのです。英語ではone thousandから始まったものがnine thousandを通過してもthousandはMANには変わらず、ten thousandとそのままthousandを引っ張って進むのです。
和英折衷語があったとすれば、10000は「10千」、11000は「11千」、22000は「22千」と続きます。55000は「55千」、90000は「90千」、99000は「99千」となります。
ここまでの数字の「千」の部分をthousandにすれば、英語読みになります!

「99千」の次の100000はどうかというと、ここもそのまま「千」を引っ張り「100千」になります。a hundred thousandですね。この調子で、20万が「200千」、90万は「900千」、999000は「999千」です。

では次の1000000はどうでしょう。thousandをこのまま引っ張ると「1000千」です。これは、a thousand thousandとなって子供の遊びのようです。英語ではここで「千」の重複を避けるため、millionという新しい単位を、thousandのあとに用意しています。

扱う商品にもよりますが、売場担当としては、10万くらいまでは覚えておきましょう。

覚えるポイントのもう一つのヒントとしては、レジで数字を売ったときに出てくるカンマの位置です。カンマが出てくる場所で、英語の単位も変わるということです。0が3個で「thousand」、6個で「million」、9個で「billion」、12個で「trillion」となります。

以上、4回にわたって、通信講座「売場のやさしい英会話」から、いくつかの定型表現をご紹介しました。いかがでしたでしょうか。ご紹介した内容は通信講座のほんの一部分です。興味が湧いた方は、ぜひご受講なさってください。

連載の最後に、店舗の方へ、ささやかなメッセージを送らせていただきます。

ビジネスとは、商品をギブしてお金をテイクする、ギブ&テイクの世界だと思いますが、そこで使われる言葉もギブ&テイクでやっていくことが、特に海外の方とのコミュニケーションでは大切だと思います。「Thank you.」と言われたら「You’re welcome.」と言えることがその第一歩になるかもしれません。

また、教材の前書きにも書きましたが、突然いろいろな国の方が来店する売場こそ、国際化の先端を行くべきところだろうと思います。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、ここ数年はさらに海外の方がいらっしゃることが増えるのではないでしょうか。

そこで、ご紹介したような定型表現、「型」をよく学んで、そしてその「型」に心を入れていくことが大事だと思います。いくら流暢に英語が話せても、相手を不愉快にさせてしまっては、全く意味がありません。相手の文化を知り、心を入れることもまた大切なのです。
これらがみなさんの職場、売場を明るくして、成功につながっていくのではないかと思っています。

遠山 顕(とおやま けん)氏

NHK『ラジオ英会話』講師
東京大学EMP講師
COMUNICA,Inc.代表

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